92611 人類学特殊研究(考古学)A
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選必 |
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春学期 |
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大塚 達朗 |
講義題目 | 縄紋土器形式論の今日的課題 |
開講キャンパス | |
授業概要 | 縄紋文化の基幹的認識である縄紋土器一系統説が、今日、どのような問題をはらんでいるかを講義する。まず、縄紋土器一系統説を支える型式の漸進的変化観・型式の異所的布置観を、キメラ土器の存在から再検討する。さらに、型式の漸進的変化観・型式の異所的布置観を支える粘土遍在観・土器自家生産観を、土器製作技法のクセの分析から再検討する。以上の再検討から、型式の非漸進的変化・型式の同所的布置、特定土器製作者集団の存在可能性等を論じて、縄紋土器一系統説に基づかない日本列島先史文化像をあらためて構築する必要性を説く。 |
学修目標 | 大多数の土器型式研究が前提にする型式の漸進的変化観・型式の異所的布置観および粘土遍在観・土器自家生産観などが、厳密な資料分析をしていくと、疑わしい場合が多々あることを、事例研究とともに、修得することをめざす。 |
授業計画 | (1).人類学博物館の縄紋土器を手にとって観察する。(2回) (2).指定された観察視点で、人類学博物館の縄紋土器を観察する。(2回) (3).観察した土器資料に関連した論文を吟味する。(3回) (4).観察した土器資料に関連した発掘調査報告書を吟味する。(3回) (5).型式の漸進的変化・異所的布置と粘土の遍在・土器自家生産を見直す。(4回) |
評価方法 | 小レポートと期末試験により、総合的に判断する。 |
テキスト | 必要に応じて配布する。 |
その他 |