11505 人権政策論
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選 |
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秋学期 |
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2 |
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2〜 |
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豊島 明子 |
他の科目との関連 | 憲法 |
他学科履修 | 可 |
副題 | 社会保障・社会福祉という視点から、人権保障の現状を考える |
授業概要 | 憲法が定める人権は、それを具体化する個々の法制度を通じて、私たち国民・住民に広く保障されるべきものである。憲法25条が定める生存権は、生活保護法に基づく生活保護行政や、社会福祉法に基づく児童福祉行政、障害者福祉行政、高齢者福祉行政として、具体的に実現されている。しかし、'90年代半ば以降、わが国では、著しい少子高齢化と国家財政の悪化等を背景に、これらの社会保障・社会福祉の立法政策は、大きな転換期を迎えている。福祉市場に対する規制を緩和し、営利企業参入を認め、個人の自己責任に基づきサービス事業者と契約を締結することによりサービスを保障しようとする介護保険は、その典型である。この授業では、このような生存権保障の現状と課題を論じる。 |
学修目標 | まず、基本的人権としての生存権の意味内容につき、判例と学説を踏まえ、理解する。そして、そのうえで、生存権を実現する社会保障・社会福祉の法制度の体系を理解し、これらの法制度が、'90年代後半以降、どのような変容をとげつつあるのか、その内容を正しく理解するとともに、立法政策上の法的論点の所在を探り、今後の課題と展望を考える。 |
授業計画 | おおよそ次の項目について論ずる予定である。 1.憲法と生存権 2.生存権の解釈論(1) 3.生存権の解釈論(2) 4.生存権の解釈論(3) 5.'90年代の社会保障・社会福祉政策の全体像 6.児童福祉法改正—措置から申込み制へ— 7.介護保険と社会福祉基礎構造改革(1) 8.介護保険と社会福祉基礎構造改革(2) 9.障害者福祉政策の変容—自立支援法— 10.生活保護政策の現段階 11.生活保護行政と地方分権改革 12.生存権と社会保障・社会福祉法制 13.憲法改正と生存権保障のゆくえ |
評価方法 | 講義中に行う小テストと定期試験の成績を、総合評価する。 |
テキスト | テキストは用いず、毎回配布するレジュメに沿って授業を進める。 参考図書は、講義の中で、紹介する。 |
その他 |