南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
大沢 秀介
他の科目との関連
他学科履修
副題 記号の哲学理論入門
講義内容  この世界の何かがそれとは異なる何かを表せば、それらはすべて記号である。それゆえ、言語音声も文字も映像も記号である。そのようなことはどうして可能なのか。また、記号を理解するとはどういうことなのか。本講義では、記号論の二つの流れを概観する。ひとつは音声言語記号を主題としたソシュール系の記号論であり、もうひとつは人間の精神現象を記号の発展過程と考えたパースの記号論である。
学修目標  記号があらゆるところに存在しているということ、および人間の精神活動が記号へ大幅に依存しているということには、普通の日常生活の中ではなかなか気付かれない。それにまず強く気付くということが最初の学習目標である。次に、人間の音声言語の構造依存性あるいはシステム論的構造性に気付き理解すること、これが第二の学習目標である。さらに深く、記号の存在は社会的であって、なおかつ強制力を持つという点でリアルなものであること、また人間の知識はこのような社会的でリアルな記号による制御された推論にその存在を依存していることに気付くこと、これが第三の学習目標である。
講義計画 1.記号論入門 記号論の問題意識
2.ソシュールの記号論1 音韻論、能記と所記、力学モデル
3.ソシュールの記号論2 パラダイムと体系性
4.ヤーコブソンの記号論 二軸理論の展開
5.ヤーコブソンの記号論 現象学的記号論
6.パースの記号論1 記号の定義
7.パースの記号論2 イコン、インデックス、シンボル
8.パースの記号論3 カテゴリー論
9.パースの記号論4 記号の十分類
10.パースの記号論5 推論と記号の発展
11.パースの記号論6 命題論理と述語論理の代数的表現
12.パースの記号論7 推論を動画で表現する
13.パースの記号論8 帰納と確率とプラグマティズム
14.パースの記号論9 科学者共同体における記号の発展
15.論述式試験
評価方法 論述式試験
テキスト プリントを用意する
その他