【科目コード】97857
【科目名称】ビジネス中国語中級
【担当者】林 秀美
【単位数】2 【配当年次】1・2 【開講期】秋学期
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【授業概要】
最近の中国における日本企業・現地法人における管理に必要なビジネス現場での中国語について、その応用を学ぶ。中国語についてある程度学習した者・ビジネス中国語の初歩を理解した者を主な対象に、「読む・書く・聞く・話す」のスキルを、中国における日本企業・現地法人に中間管理職以上の職位で赴任した設定で実践的に学習する。ロール・プレイング、ディスカッション、レポート課題など、多面的にビジネス現場で用いられている中国語に触れることで、実践的なリテラシーを高めていく。また、中国に限らず中国語圏で用いられるビジネス表現などについても適宜紹介し、理解を深めていく。(当該科目の単位は修了要件には含まない。)
【到達目標】
中国および中国語圏の日系企業現場においてありがちなシチュエーションのもとで、ビジネス中国語中級者が直面する会話・読解・リスニング等の諸場面を設定し、ロール・プレイング、ディスカッション、およびレポート課題等を通じて、応用的かつ実践的な(=使える・通じる)ビジネス中国語の運用能力ならびにリテラシーを獲得することを主な目標として設定する。
【授業計画】
1.
オリエンテーション
(1)習熟度テスト (2)ビジネス現場における中国語コミュニケーションの重要性 (3)日本人がよくおかす間違い (4)講義の進め方と学習方法
2.
ブラッシュアップ
(1)発音と四声 (2)漢字と語彙(発音記号表記を含む) (3)文法 (4)その他知っておきたい基礎知識
3.
着任
(1)新任時の自己紹介およびスピーチ (2)発音練習 (3)ロール・プレイング (4)リスニングと筆記
4.
社内挨拶
(1)中国人上司・同僚・部下への挨拶まわり (2)発音練習 (3)ロール・プレイング (4)リスニングと筆記
5.
電話応対(1)
(1)社内の電話対応−その1− (2)社内電話対応−その2− (3))発音練習 (4)ロール・プレイング (5)リスニングと筆記
6.
電話応対(2)
(1)外部へ電話対応−その1− (2)外部へ電話対応−その2− (3))発音練習 (4)まとめ (5)リスニングと筆記
7.
業務指示・依頼並びに命令(1)
(1)口頭による業務指示・依頼並びに命令 (2)発音練習 (3)ロール・プレイング (4)リスニングと筆記
8.
業務指示・依頼並びに命令(2)
(1)書面による業務指示・依頼および命令 (2)まとめ (3)練習
9.
商品の説明(1)
(1)口頭による説明 (2)発音練習 (3)ロール・プレイング
(4)リスニングと筆記
10. 商品の説明(2)
(1)書面による説明 (2)まとめ (3)練習
11.
ステークホルダーとの応対 (1)
(1)対応の心得 (2)顧客からの問い合わせ(個人・法人) (3)顧客からのクレーム(個人・法人) (3)下請業者からの問い合わせ (4)発音練習
12.
ステークホルダーとの応対 (2)
(1)まとめ (2)書面による対応 (3)練習 (4)リスニングと筆記
13. 現場・工場にて
(1)現場・工場視察時の注意点 (2)現場への応対 (3)発音練習 (4)ロール・プレイング (5)リスニングと筆記
14. ビジネス・レター(1)
(1)社内連絡文書 (2)作文実習
15. ビジネス・レター(3)・まとめ
(1)書類の作成 (2)作文実習 (3)まとめ
【評価方法】
筆記試験 50%
小テスト(クイズ) 50%
クラスへの貢献度 50%
発音練習・ロールプレイング・リスニング・筆記・ディスカッション等を総合的に判断する。小テスト(クイズ)は講義時間中に実施する。なお、これら課題への参加や貢献の度合いが低い受講者には単位を与えない。
【テキスト】
「ビジネス中国語」を冠する書籍は最近増えてきているようだが、多くは中国語を母国語とする者から見ると誤謬や時代遅れ、さらに特殊な表現が多く、特に推薦できるものは見当たらない。したがって、講義中に次回テキストを事前配布する。
【参考文献】
自分のレベルに合わせ、中国語一般を扱った書籍・辞書を手元に準備し、随時参照することが望ましい。
【備考】
本科目は、これまである程度中国語を学習したり業務上使用している中級者ないし、大学において中国語を専攻もしくは第二外国語として優れたレベルまで修めた受講生を想定している。今後、中国もしくは中国語圏での勤務・出張の可能性があるならば、履修を薦める。講師は中国語を母国語としており、日本人ビジネスパーソンが陥りがちな中国語運用上のミスについても熟知しているので、疑問点はすぐに質問されたい。また、講義時間中の発音練習・ロールプレイングにおいては積極的に参画しなければまったく意味がないことを申し添えておきたい(つまり、職場のシチュエーションにおいて、「中国人従業員に本当に伝わるレベルまで」の到達を目標としている)。なお、本科目の前段階として、「ビジネス中国語初級」(講師同じ)が開講されているので、上記基準にあてはまるかどうか自信がない受講者は、まずは初級科目の履修を薦める。