南山大学

 
指定
期間
夏期前半
単位
年次
3〜
担当者
宮野 雄一
他の科目との関連
他学科履修
副題
講義内容  資本主義の発展にともなう地域経済の不均等な発展と地域問題の発生を背景にして、地域計画・国土計画が形成されてきた。それと同時に後者はまた、地域経済・地域問題・地域文化(自治)、さらには国民経済へ反作用を及ぼしてきた。授業の前半では、産業革命以降の地域経済・地域問題の特徴をふまえた上で、代表的な地域思想を検討する。授業の後半では、これらの地域思想の地域計画(政策)への影響を捉え、とくに日本の戦後の地域計画・国土計画の理論とその実態(地域経済・地域問題・自治に与えた影響)を検討する。最後にこれまでの地域・国土計画の意義と限界をふまえた代替策(内発的発展論等)について展望する。
学修目標 1)代表的な地域思想を検討し、その背景にある地域経済・地域問題との関係を把握するとともに、思想の地域・国土計画(政策)への影響を捉える。
2)経済活動の自由が原則とされる市場経済・資本主義経済において、なぜ「計画」が必要になるのかを考える。また多国籍企業化の進展に伴うその変容を捉える。
3)これまでの地域・国土計画の失敗の原因と、代替策について考える。
講義計画 (1)ガイダンス(2)スミスの地域論(3)マルクスの地域論(4)オーウェンの地域論と地域経営(5)チャドウィック報告と地域問題・地域政策(6)ハワードの地域論(田園都市論)(7)戦前・戦後の日本の地域政策とTVA(8)全国総合開発計画(全総)(9)新全総(10)三全総(11)四全総(12)五全総(13)ポスト全総(全総の廃止と新しい国土計画制度の成立)(14)代替的な地域政策を求めて(内発的発展論等)(15)定期試験(レポート)
評価方法 レポートおよび出席により評価する。
テキスト 教科書:指定しない。
参考書:宮本憲一『都市政策の思想と現実』有斐閣、1999年。宮本・横田・中村編『地域経済学』有斐閣、1990年。遠藤宏一『現代地域政策論』大月書店、1999年。その他必要に応じて講義で紹介する。

その他