43511 フランスの社会と文学
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選 |
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秋学期 |
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2 |
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3・4 |
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丸岡 高弘 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | ゾラとドレフュス事件 |
授業概要 | 1894年、フランスでユダヤ系砲兵大尉ドレフュスがドイツのためにスパイ行為をおこなった嫌疑で軍に逮捕され、裁判で有罪となって通称「悪魔島」と呼ばれる南米ギアナ沖の孤島に流刑となった。しかしこれは後に冤罪であることが判明し、最終的にドレフュスは特赦となった。「ドレフュス事件」と呼ばれるこの事件はドレフュスの無罪を信じるものとそうでないもの、軍の名誉を守るために裁判のやり直しを拒否すべきだと考えるものと再審を要求するものとの間で完全に国論を二分した大きな騒ぎとなった。その中で自然主義作家エミール・ゾラは1898年、激烈に軍を告発する「我、弾劾する」という文章をオロール紙に発表し、そのために彼自身が裁判にかけられ有罪となったが、これによりドレフュス事件は再審へむけて大きく方向を転換することとなった。本講義ではゾラの歴史上も名高いこの「我、弾劾する」というテクストの訳読を中心としながら、ドレフュス事件とその背景となったフランスの反ユダヤ感情について解説する。 |
学修目標 | 19世紀のテクストを読解する能力を養成すると同時に、19世紀から20世紀にかけてのフランス社会、さらにはフランスにおけるユダヤ人問題について基礎的な知識を修得する。 |
授業計画 | 1)〜2)ドレフュス事件についての概説 4)〜9)ゾラの「我、弾劾する」の訳読 10)〜12)「我、弾劾する」100周年の際に組まれたフランスの様々な新聞(ル・モンド、リベラシヨン、ラ・クロワ、ユマニテ、フィガロ)の特集号に発表された論説の紹介と訳読 13)〜14)フランスにおけるユダヤ人問題についての概説 15) 定期試験 訳読の進行の速度の問題もあるので、この進度表はあくまでも目安であることに留意していただきたい。 |
評価方法 | 授業中における発表(訳)(20%)ならびに定期試験(80%) |
テキスト | コピーで配布する |
その他 | 授業の半ばは訳読となるので、受講学生にはテクストを必ず予習してくることが要求される。 |