92205 人類学史研究
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選 |
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秋学期 |
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2 |
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1・2 |
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後藤 明 |
講義題目 | 文化人類学における生態学的な思考の系譜 |
開講キャンパス | |
授業概要 | 現代人類学における生態学的方法論の始祖の一人とされるスチュワード(J.Steward)の理論の背景およびその影響を中心に見ながら人類学における生態学的な思考の系譜をたどる。アメリカのプロセス考古学やギアーツの「農業インボリューション」論などとの対比も考えることでスチュワード理論が人類学全体へ果たした役割の再評価を目指したい。 |
学修目標 | やや環境決定論的な「文化生態学」(1955)および水利学的な「多系進化論」の始祖とされるスチュワードであるが、「文化生態学」に関する時期を異にした二つの論考(1955 vs. 1968)を比較しながら注意深く読むと、彼の理論の推移、そして戦前から戦後におけるアメリカあるいは欧米における人類学の変遷のある側面が読み取れる。本演習では紋切り型の「スチュワード=灌漑文明進化論」的な脈絡ではなく、考古学においては型式論、直接歴史的接近法、セトルメント・パタンなどの方法論、民族学においては「プエルトリコ」「現代社会の変容」研究等にしめされる「地域研究」「コミュニティースタディ」や文化の「触変」研究の先駆けという脈絡でスチュワードを再評価することを目標とする。 |
授業計画 | 1.〜2. スチュワードの理論と業績の概観 3.〜9. スチュワード論文の輪読(翻訳および英文) 10.〜14. 学生の発表:「地域研究」および「現代社会の変容」論を主題として。学生は考古学、民族学それぞれの興味に合わせて論文を選び発表させる予定。 |
評価方法 | レポート(50%)、輪読や発表の出来および平常点(50%) |
テキスト | プリント使用 【その他】演習の進捗状況や受講人数および受講生の興味によって他の事例にふれたり、進行具合が変化するなど若干の軌道修正はありうる。 |
その他 |