南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
1〜4
担当者
服部 裕幸
他の科目との関連
履修対象学科
副題 近世及び近代日本における西洋理解
授業概要  鎖国の中にあった江戸時代においても日本人は細々と西洋の情報を得ていました。また幕末になると、西洋についての情報がかなり日本に入ってきます。いずれにしても、当時の日本人にとって、西洋文化は相当異質なものであったと思われます。そのような異質な文化を当時の日本人はどのように理解したのでしょうか。この講義ではこの問題を思想史的観点から考察する予定です。
学修目標  異文化理解がかかえる問題にどのようなものがあるか、それがどれほど異文化理解にとって本質的ないし深刻な問題であるか、ということを日本の場合に即して認識し、それがどこまで普遍的であるのか、それとも日本に固有なのかということを、各自が主体的に考えることができるようになることを目標とします。
授業計画  以下のような順番で講義を進めていく予定です。
1 初めに──文化とは何か──
2 概説に代えて──加藤周一の日本文化雑種論──
3 江戸時代における西洋理解の背景をなしていたもの
4.朱子学の宇宙観
5.朱子学の道徳論
6.儒教の日本化──伊藤仁斎──
7.儒教の日本化──荻生徂徠──
8.江戸時代中期の西洋文化理解
9.幕末・維新期における西洋文化理解──佐久間象山の科学観──
10.幕末・維新期における西洋文化理解──佐久間象山の道徳観──
11.幕末・維新期における西洋文化理解──横井小楠の場合──
12.幕末・維新期における西洋文化理解──原始儒教への回帰──
13.幕末・維新期における西洋文化理解──西周──
14.幕末・維新期における西洋文化理解──なお残る儒教的思考──
15.定期試験
評価方法 学期末に行なわれる筆記試験の成績によって評価します。
テキスト 教科書は使用しない。講義の中で適宜、資料を配布したり参考書を紹介したりするつもりです。
その他  日本の高等学校における日本史、世界史、漢文、古文の知識を前提とします。(授業において適宜、資料を配布しますが、その中には漢文(といっても書き下し文になったもの)や古文のものも含まれます。)