00011 宗教論[H・F] 宗教論[E・B・J]
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必 |
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春学期 秋学期 |
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MUNSI Roger Vanzila |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | |
副題 | |
授業概要 | 本講義では、日本、アフリカ諸国の宗教学的研究と、これを人類学的研究に援用した現地調査の結果を踏まえて進めていく。社会の近代化ないしグローバル化の中で、特定地域の宗教がどのような変容過程をたどるのかという問題を、文化人類学や宗教学の研究成果に依拠しながら検討する。 具体的には、中央アフリカ諸国と日本の事例を中心とし、これに適宜他地域のデータ、証拠を加味しながら検討していく。 特定社会における「宗教」という意味システムの構築とその変容を、サカタ族やピグミー系の民族(コンゴ民主共和国)などとかくれキリシタン(日本)のケースを具体例とし、検討する。 しかしすでにそこにあるものとしての一般論的視点から定義しうる宗教の変化を論じるのではない。 特定の歴史的社会的状況下において立ち上がり、または立ち上げられ、変容していくものとしてのある特定の宗教のあり方を、定義によってではなく、記述によって明確化しうるものとして捉えようとする人類学的視点から、理解を深めることを目的とする。 |
学修目標 | 本講義を通じて、受講生諸君は日本とアフリカ諸国における宗教の現状把握をはぐくむとともに、当該諸国において日本とアフリカ諸国の文化、および各社会の占めるポジションについての見識を深める。講義の回を重ねながら、以下に記した能力、素養に磨きをかける。 ・シャープでクリティカルな思考回路 ・各社会の宗教論による分析スキル ・世界情勢の比較考察 ・クロス・カルチャーという概念への覚醒、および多種多様な人種と協調して行動を共にする能力 |
授業計画 | 1.序論 本講義の問題関心を端的に示す論文を取り上げ、講義での議論の見通しについて触れる ・宗教とは何か、人類学と宗教学の方法と内容、人類学と宗教学の諸分野 第一部 宗教的調和とセンクレチズムー日本のかくれキリシタンとキリシタン神社を中心に 2.日本キリスト教史とかくれキリシタンの信仰 3.かくれキリシタンの組織と信仰構造 4.かくれキリシタンの行事 ・事例1(DVD)黒崎町のグループ ・事例2(DVD)若松町のグループ 5−7 日本のキリシタン神社(9か所)の現状把握 第二部 アフリカ宗教変動論 8.植民地時代とアフリカ諸国の民族宗教 9.アフリカ宗教の構築と変容 10.アフリカ諸国の民族宗教的実践 11.呪術と秘密結社 12.現代アフリカ宗教の変容論 13.日本の宗教実践とアフリカの宗教実践との関係 14.総括討論 宗教とその変容に関する人類学的な視点 15.期末レポート提出 |
授業時間外の学習(準備学習など) | ・授業の前準備として、学習(予習)が必要な場合は、そのための、テキスト、または資料を、前の週に 配付するから、よく読んでおくこと。 ・ビデオ、DVD、またはスライドなど映像を使用する場合は、その都度事前に予告する。 |
評価方法 | 出席点30%、期末レポート70%の比重をもって査定する。 |
テキスト | 特に指定しない。但し、必要に応じて、参考文献、民族誌、比較資料等を用意する。 |
その他 |