南山大学

 
指定
選必
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
寺尾 寿芳
他の科目との関連
履修対象学科
副題 祈りと人間
授業概要 「祈り」という言葉を耳にする機会は多い。しかしそもそも「祈り」とは何か。またなぜ人間は祈るのか。祈りは「必勝祈願」や「困った時の神頼み」といった現世利益的な次元を超えて、人間の本性に根ざした深みをもつ行為である。そして言うまでもなく、祈りは宗教と密接に関係している。「祈る存在」としての人間をみつめることを通じて、人間の尊厳を宗教横断的な視点から考察していきたい。
学修目標 1.人間の自然本性と宗教経験の原点とが交わる地平を認識する。
2.祈る行為を共有する諸宗教の知識を得ることで、地球化社会を心豊かに生きるために必要な基礎的教養を身につける。
授業計画 1.   はじめに
2.   人間の自然本性と宗教経験の原点
3.   「中心」を知る
4.   「生きる」ことと「祈る」こと
5.   祈りと息(いき)
6.   祈りの理論(1)——概念的考察
7.   祈りの理論(2)——有の祈り、無の祈り
8.   祈りの実践(1)——いつ・どこで・いかに
9.   祈りの実践(2)——誰が・誰に
10.   祈りの世界観(1)——人間観
11.   祈りの世界観(2)——神観
12.   祈りの世界観(3)——自然観
13.   祈りの新地平——生命観
14.   まとめ
15.   定期試験
授業時間外の学習(準備学習など) 1 初回授業開始までに、高校の世界史・日本史・倫理(現代社会)の教科書における宗教関係の項目を再読しておくこと。
2 テレビなどで放映される宗教/文化/歴史に関係する教養番組を積極的に視聴すること。
評価方法 平常点(30%)、試験(形式未定、70%)による総合評価。なお欠席数が授業予定総時数の三分の一を超える場合、欠席過多のため失格となるので注意すること。
テキスト 教科書として、棚次正和著『祈りの人間学——いきいきと生きる』(世界思想社、2009年)を使用する。事前に購入し、毎回必ず持参すること。また必要に応じてプリントを配布する。参考書に関しては講義において適宜紹介する予定である。
その他 授業計画に関しては、受講者数、受講生の関心、進捗状況等により若干変更する場合がある。評価方法に関しても、諸状況を考慮し配点比重等を変更する可能性がある。なお、本講義においては主体的なノートテイキングが必須である。また受講者が高校履修程度の日本史・世界史・倫理(現代社会)の知識をすでに持っているという前提で講義を進める。講義中のパソコン使用を禁止する。