南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
1〜4
担当者
菅原  真
他の科目との関連
履修対象学科
副題 歴史的・比較憲法的視座から学ぶ<基本憲法>
授業概要  人類の歴史の歩みの中で、「憲法」はなぜ必要とされてきたのか?人権、自由、平等、国民主権、平和…といった憲法上の観念はどのように展開してきたのか?こうした疑問に一定の解答を与えながら、下記の「授業計画」にしたがい、現代の日本社会において生じている様々な問題に対して、憲法学の立場からできる限りわかりやすく検討を加え、考察していく。
学修目標  受講者の学習到達目標は、近代憲法から現代憲法への展開過程や世界の憲法動向を学ぶことによって、日本国憲法の基本原理の世界史的意義やその意味内容をより深く理解し、さらに現代の日本社会において現実に生じている諸問題を「憲法の眼」を通して考え、検討することができる能力を身につけることである。
授業計画 1. 憲法とは何か—「立憲主義」の意味を考える(テキスト:第1章、第2章)
2. 司法権と死刑—裁判員制度を通して「国家」と「個人」について考える(同:第16章)
3. 幸福追求権—「個人の尊重」・「自己決定」の意味を考える(同:第4章)
4. 平和的生存権とイラク戦争(1)—イラクの子どもを通して考える(同:第18章)
5. 平和的生存権とイラク戦争(2)—アメリカの若者を通して考える(同:第18章)
6. 外国人の参政権—「国民主権」と「民主主義」について考える(同:第3章)
7. 女性の権利と平等—ジェンダーの視点から考える(同:第5章、終章)
8. 障碍者と政治—「民主主義」の意味を再考する(同:第14章、第15章、第17章)
9. 私人間の権利保障—「憲法」について再考する(同:序章、第3章)
10. 経済活動の自由—公害事件を通して考える(同:第10章)
11. 労働者の権利—非正規雇用を通して考える(同:第12章)
12. 信教の自由と政教分離—靖国問題を通して考える(同:第7章)
13. 表現の自由—「二重の基準」論について考える(同:第8章)
14. 身体の自由—冤罪事件を考える(同:第11章)
授業時間外の学習(準備学習など)  受講者は、予習として、毎回テキストの該当部分を必ず読んでくること。また、受講後は、図書館等で関連文献を読むなどして、講義で提示された論点について自分なりに考え、議論を整理しノートにまとめ
ること。詳細は、第1回目の講義で説明する。
評価方法 期末試験が90%、毎回の設問用紙への記入が10%。詳細は、第1回目の講義で説明する。
テキスト  テキストとして、辻村みよ子編著『基本憲法』(悠々社、2009)を指定する。また、可能な限り、小型六法も購入して欲しい。詳細は、第1回目の講義で説明する。
その他