南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
CALMANO Michael
他の科目との関連
他学科履修
副題 教育実践に役立つ観点とは?
授業概要 人間にとって教育とは何か?何人かの哲学者の著書を出発点として、有意義な教育実践を支える思想の歴史と課題を検討する。講義の目的は教育哲学の歴史を概説することではなく、いくつかの具体例で「思想」と「教育」との相互関連について考えることだ。そのため、フレイレとイリッチの著書を特に詳しく取り上げる。
学修目標 1.配布されるプリントに取り組み、自分の意見や考え方を教室で積極的に述べる。
2.予習に配られた資料を読み、必要に応じて理解できない点について調べる。
3.レポートの下準備として早めにフレイレとイリッチの本、そして関連ある文献を調べる。
授業計画 西洋哲学を中心に、教育改革を提唱した思想家の文献を読んで、現代世界の教育事情との関連を議論する形で講義する。取り上げる予定の文献は下記の通りだが、履修者からの要望を取り入れることも可能だ。
1.オリエンテーション ー 授業計画紹介と履修生自己紹介
2.Socrates & Platon 「学ぶこととは?」
3.Aristoteles 「自己と国家と幸福」
4.Jean-Jacques Rousseau 「自然へ戻れ」
5.Martin Buber 「対話」
6.B.F. Skinner & Freud 「心理学と人間観」
7.Erik Erikson, Lawrence Kohlberg, James W. Fowler 「心理学と人間観」
8.John Dewey 「教育と民主主義」
9.Synthesis
10.Ivan Illich 「学校化された精神の弊害」その1
11.Ivan Illich 「学校化された精神の弊害」その2
12.Paulo Freire 「現実と認識」その1
13.Paulo Freire 「現実と認識」その2
14.総まとめと授業評価
15.定期試験日(レポート作成)
授業時間外の学習(準備学習など) 前もって配布するプリントに必ず目を通すことと、授業の後半で取り上げるIllichとFreireの著書を早めに読んでおくことは期待される。
評価方法 授業への出席参加を合格の必要条件とする。講義内容を対象とする筆記試験は行わないが、Freire、またはIllichが展開する「思想」を現代社会の問題と照らし合わせるレポートを課す。具体的な問題提起は履修者が自由に選ぶことができる。教育領域にこだわる必要はない。
授業出席参加30%、レポートは70%
テキスト Freire(「被抑圧者の教育学」)とIllich(「脱学校の社会」)以外の文献はプリントとして配布する予定。
その他 日本の思想を紹介する文献としては、たとえば、寄田哲夫・山中秀和 編著、「日本の教育の歴史と思想」、ミネルヴァ書房、2002年、がある。