24476 女性と古典文学
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選 |
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秋学期 |
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2 |
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2〜4 |
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辻本 裕成 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | 女流日記文学の研究 |
授業概要 | 日本古典文学の多くの作品は女性の手になってきた。特に女性が自らの人生を自ら記したいわゆる女流日記文学が存在することは注目に値する。男女の社会的性差が強固であった前近代においては、女性は女性であることに強く制約されつつその人生を送らざるをえなかった。そのことに対する自覚度には差はあるものの、女流日記文学の作者たちは、それを何らかの形で書き残している。本講義ではこれらの女流日記文学を対象として講義を行う。 本年度は14世紀初頭に、後深草院二条によって書かれた『とはずがたり』を扱う。 『とはずがたり』の作者二条は、後深草院に女房として仕えつつ院と性関係を持つ寵人としての前半生を送ったが、雪の曙(西園寺実兼)、有明の月(院の弟、仁和寺御室性助法親王か)らとも性関係を持った。本作の前半部では、密通などに苦悩しつつ生きていく彼女の姿が描かれる。また、後半では旅と信仰、家名復興への努力などが描かれる。 作品を順番に読むという形態は取らず、最初二回ほどで作品の粗筋、登場人物などについて概説した後、1回〜2回完結で、いくつかのトピックについて講義する。 |
学修目標 | 1 一つの古典作品をさまざまな方向から読み込むことにより、古典文学を読むことの深さと面白さに気付く。 2 当時の女性が置かれていた地位、受け入れざるをえなかった運命を理解することによって、性差と社会の関わりなどについて考える。 3 国文学研究のすぐれた成果を紹介することにより、文学研究のあり方について学ぶ。 |
授業計画 | 1. 作品の背景(鎌倉時代の歴史、この作品に登場する人物の概説) 2.3 ストーリーの概説 4.5 密通と寵人 6 誤写について 7 「有明の月」をめぐって1(説話と『とはずがたり』) 8 「有明の月」をめぐって2(実在の人物、性助法親王について) 9 『源氏物語』と『とはずがたり』 10.11 『とはずがたり』の構造についての仮説 12.13 人物呼称をめぐって 14. 質問に答える 諸事情により、上記の予定はずれる可能性がある。 |
授業時間外の学習(準備学習など) | 授業後にはノート・プリントなどを読み返し、どのような話があったのか振り返っておくこと。2回連続の話題の2回目の授業の前には、前回の話の内容を授業に先立って復習しておくこと。 |
評価方法 | 試験(持ち込み可)が50%、『とはずがたり』の感想文が50% |
テキスト | 新潮日本古典集成『とはずがたり』3,780円 |
その他 |