43326 演習I,II
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春学期 秋学期 |
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COURRON David |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 不可 |
副題 | フランス第五共和国憲法の50周年をめぐって 〜憲法条文の外でつくられた体制〜 |
授業概要 | いかに文献を読み、いかに研究して、それをいかに論文の形にまとめることができるかを学ぶ。具体的には、それぞれの分野における作品・文献を読み、資料収集・資料研究をしながら、各研究領域に必須の専門知識・技術を身につけると同時にその研究方法・研究動向についても広く学び、将来の卒業論文のテーマを設定する準備をする。さらに専門の問題点を考察しながら、学生諸君には「口頭発表」を行っていただく。 |
学修目標 | 政治学を実践する意味と基本的な方法論を学ぶとともに、将来の卒業論文のテーマを選び、問題設定を行い、問いを明らかにするための必要な資料・文献を集め、個別に調査を行い、そこから得られたデータを分析することを目指すことによって、研究方法と研究動向に関する基礎知識を養う。そして卒業論文指導をしっかり行う。 |
授業計画 | 1958年10月4日に公布されたフランス憲法は50周年を迎えました。フランスの憲法史の中でひとつの憲法がこのように長くつづいたことはまれで注目すべきことがらですが、これはド・ゴール将軍が提案し、フランス国民が国民投票で承認したこの憲法のテクストそのものの結果であろうと考えられます。実際、1791年以来、フランスにおいて政権がこのように安定したことは初めてです。 現行憲法はさまざまな状況に適応する能力を発揮しているのです。しかし1981年以来、どの与党も一貫して敗北し、野党への政権移行でその任期を終えてきました。この「市民の」不安定な現象はときに、フランスのように古くから民主主義の伝統のある国にとって前代未聞の逸脱を伴いました。1980年代半ばから常に強い権力を持ち続ける極右政党の動き。1995年以来様々な形をとり、積極的に選挙に関わろうとする極左政党の再生。国民戦線のリーダーが次点につけた2002年の大統領選挙。2005年5月の欧州憲法条約の否決。これらの出来事はフランスの状態に絶えず疑問を抱かせています。そこから読み取るべきなのは、グローバル化や欧州の構築に対する、フランス社会の単なる適応不安でしょうか。それとも役立たずで、国の社会経済問題を解決できず、また民主的な規則の強化を望む市民を考慮していないとみなされた制度モデルに対する、無条件の拒絶なのでしょうか。 慣習や立役者である政治家・政党間の力関係が左右する第五共和政の進化を通じて、その歴史をなぞります。キーパーソンである大統領に注目し、次に5つの時代に沿って思考を展開させていきましょう。 (1)「創設者」の10年任期、シャルル・ド・ゴール(1958-1969) (2)「後継者」の5年任期、 ジョルジュ・ポンピドゥ(1969-1974) (3)「現代化促進者」の7年任期、ヴァレリー・ジスカールデスタン(1974-1981) (4)「敵対者」の2度の7年任期、フランソワ・ミッテラン(1981-1995) (5)「破壊者」の12年の衰退期、ジャック・シラク(1995-2007) 春学期: (1) フランス憲法史の概要 (2)〜(6) 第五共和国憲法の起源 (7)〜(8) 1962年の憲法改正 (9)〜⑪ 国民投票の共和国(1962-1969) ⑫〜⑭ ポンピドゥの絶対主義体制 秋学期: (1)〜(3) ジスカールデスタンの中道派復興の失敗 (4)〜(8) ミッテランの第一任期:政権交代の行方 (9)〜(10) ミッテランの第二任期:終わらない統治 ⑪〜⑭ シラク下の大統領中心の衰弱 |
授業時間外の学習(準備学習など) | (1)授業の前準備として、新聞記事ひとつを紹介すること(全員) (2)第二週以降のテキストは事前に配布する。第一週に配布された授業計画を参照して、テキストの該当部分の予習をしておくこと(当たった学生のみ)。 (3) 第一週に配布された授業計画を参照して、研究発表の予習をしておくこと(当たった学生のみ)。 注意:(1)〜(3)はプレゼンテーションの形なので、必ずパワーポイントを作成し、教員にメールで送ること。 |
評価方法 | 単位取得は論文と出席状況により決定するが、学生の積極的参加(各自の研究の進行状況に関する発表で評価)も考慮する。 |
テキスト | プリント配布 |
その他 | (参考文献) 1.Debbasch Charles, Pontier Jean-Marie, Introduction la politique, 5塾e 仕ition, Paris, Dalloz, 2000. 2.Chevallier Jean-Jacques, Carcassonne Guy, Duhamel Olivier, La V士e R姿ublique 1958-2002, 10塾e 仕ition, Paris, Armand Colin, 2002. 3.Carcassonne Guy, La Constitution introduite et comment仔 (de la V塾e R姿ublique), 7塾e 仕ition, Paris, Le Seuil Points-Essais, 2005. 4.Ch液elet Fran腔is, Duhamel Olivier, Pisier プelyne, Dictionnaire des oeuvres politiques, 1俊e 仕ition, Paris, PUF-Quadrige, collection R伺屍ence, 2001. 5.Lavroff Dmitri Georges, Les grandes 師apes de la pens仔 politique, Paris, Dalloz, 1993. 6.滝沢正著『フランス法』第2版、三省堂、2002年 7.斎藤貴男著『安心のファシズム−支配されたがる人びと−』岩波新書(新赤版)897、2004年 |