南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
1・2
担当者
武田 悠一
講義題目 Contemporary American Film
開講キャンパス
授業概要  アメリカ文化研究への導入として、アメリカ映画について考える。具体的な作品を取り上げて、文化テクストとして分析・解釈・批評する方法を学びながら、個々の作品に対する理解を深めると同時に、それらがどのような歴史的・社会的条件のもとで生み出され、受容されるかを文化論的に考察する。映画には、監督をはじめとする製作者たちの意識だけでなく、それを受容する観客の欲望や願望や希望、そして時には偏見や固定観念や差別意識が投影されている。政治家でも官僚でもない普通のアメリカ人たちがどのような願望や偏見を抱いているのかを知ることはけっして容易ではないが、映画(とりわけハリウッドの大衆映画)には、世論調査や大統領選挙の数字には表れない、アメリカ人の意識(あるいは無意識)が反映している。映画を、そうした意識(無意識)に接近する手がかりとして捉えることがこの授業の目的である。
学修目標 1)映画の研究を通じて、言葉と映像に対する意識を高める。
2)映画の具体的な作品分析を通じて、言葉や映像がどのようにして意味や効果を生み出しているのかを考えながら、映画を多角的に読む視点を習得する。
3)映画がどのような歴史的・社会的条件のもとで生み出され、受容されるかを学ぶ。
授業計画  Thomas Elsaesser & Warren Buckland, Studying Contemporary American Film: A Guide to Movie Analysis (2002) をテキストとして読みながら、以下の7つの映画作品を取り上げて、テクスト分析と解釈・批評の方法論を探る。
(1)イントロダクション
(2)〜(3)Die Hard
(4)〜(5)Chinatown
(6)〜(7)The Fifth Element
(8)〜(9)Jurassic Park / The Lost World
(10)〜(11)Back to the Future
(12)〜(13)The Silence of the Lambs
(14)まとめ
授業時間外の学習(準備学習など) 最初の授業時に配布する授業予定にそって、授業で扱う文学作品と批評文献(最初の授業時にコピーを配布する)をあらかじめ読み、映画作品は前もって観ておくこと。
評価方法 学期末のレポートによって評価する。
テキスト Thomas Elsaesser & Warren Buckland, Studying Contemporary American Film: A Guide to Movie Analysis. Hodder Arnold, 2002.
その他、必要な文献はコピーを配布します。
(参考書として、Harry M. Benshoff and Sean Griffin, America on Film: Representing Race, Class, Gender, and Sexuality at the Movies. Blackwell, 2004.を挙げておきます。)
その他