00531 政治・経済と人間の尊厳1,2
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選必 |
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春学期 秋学期 |
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2 |
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2〜4 |
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菊池 理夫 |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | 全 |
副題 | 共通善と人間の尊厳 |
授業概要 | NHK教育TVの「ハーバード白熱教室」やその講義録『これからの「正義」の話をしよう』で、わが国でも有名になったマイケル・サンデルは、彼の立場であるコミュニタリアニズムを「共通善の政治学」と呼んだ。これまでわが国では重視されなかったこの「共通善」(「公共の福祉」と同一視される)は「人間の尊厳」と深く関係している。古代から現代までの西洋における「共通善の政治学」の歴史を探ることによって、「共通善」は現在でも政治や政策において重要な概念であることを明らかにしていく。 |
学修目標 | (1)欧米における「共通善の政治学」の伝統と「人間の尊厳」との関係を理解すること。 (2)欧米では哲学や倫理が実際の政策に影響を与えていることを理解すること。 (3)現在の日本の政策においても哲学や倫理が必要であることを理解すること。 |
授業計画 | 1.サンデルの「共通善の政治学」 2.現代コミュニタリアニズムと「共通善」 3.古代・中世の「共通善」と「人間の尊厳」 4.近代の「共通善」と「人間の尊厳」 5.現代カトリックの「共通善」と「人間の尊厳」 6.現代イギリスの「共通善」と「人間の尊厳」 7.ラスウェルの「民主主義の政策科学」と「人間の尊厳」 8.「ポスト実証主義」政策科学における「人間の尊厳」の追求 9.「コミュニティ」と「共通善」 10.「共和主義」の伝統と「コミュニタリアニズム」 11.「ソーシャル・キャピタル」と「共通善」 12.現在の政策と「共通善」(1)環境政策 13.現代の政策と「共通善」(2)ベーシック・インカム 14.「日本国憲法」第12条、人権と「共通善(「公共の福祉」)」 15.「共通善」と「人間の尊厳」の要約 |
授業時間外の学習(準備学習など) | 授業後にテキストの該当箇所と配布プリントを読んでおくこと。 |
評価方法 | 定期試験によって評価する。 |
テキスト | 菊池理夫『共通善の政治学——「コミュニティをめぐる政治思想』勁草書房 |
その他 | 現在の政治・社会情勢に関して、新聞などを読み、関心がある学生で、自分の見解を語ることができる学生が望ましい。 |