南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
3・4
担当者
吹戸 真実
他の科目との関連 「アメリカの外交」
他学科履修
副題 「中国という鏡が映し出すアメリカ社会の諸相」
授業概要 アメリカという社会が、自らの価値観と相容れない異質な他者と出会う時に示す独特の反応の有り様については、これまで様々な視点から語られてきた。本授業では、同様の問題関心から、歴史上、アメリカ社会が、「異質な他者」としての中国に対しどのような反応を示してきたか分析し、そうした反応を手掛かりに、アメリカ社会の持つ様々な側面を浮かび上がらせることを目指す。アメリカと中国の間には歴史上、政治体制、軍事戦略、経済的利害から、文化、生活様式、価値観に至るあらゆる点において、あまりに多くの違いが存在してきたし、今なおそうである。それだけに、「異質な他者」として中国を取り上げる価値は大いにあると考える。
学修目標 ・アメリカ社会を多角的な視点から分析、理解する能力を身につける。
・米中関係に関する幅広い知識を得る。
授業計画 1.イントロダクション(講義計画の詳細の説明:簡単なアンケートの実施)
2.19世紀前半までの対中イメージ
3.中国人移民の流入:排華運動の始まり
4.「排華移民法」とアメリカ社会
5.「排華移民法」後の中国人移民政策の展開
6.日中戦争期の対中イメージ
7.「排華移民法」の撤廃:対アジア系移民政策との連関において
8.新中国成立に対するアメリカ社会のまなざし:「中国喪失論」を手掛かりに
9.マッカーシズムと中国問題
10.ベトナム戦争期における対中イメージ
11.米中和解のインパクト
12.「改革開放」に対するアメリカ社会の反応
13.「天安門事件」の衝撃
14.21世紀のアメリカ社会の対中認識
15.全体のまとめ
授業時間外の学習(準備学習など) 次の回の授業に臨むうえで前提となる背景知識を得るための参考文献を紹介するので、それを各自入手し熟読しておくこと。授業は、受講生がその文献に目を通していることを前提に進める。
評価方法 授業の理解度を問う小テスト(2回)が25%、期末試験が75%
テキスト プリントを配布。参考文献は、適宜、授業中において紹介する。
その他 本授業の内容に対する理解をより深めるため、「アメリカの外交」を併せて受講することを勧める。