研究課題に関連する洋書・和書を購入した。 |
図書館を通して、他大学から本や雑誌のコピーを取り寄せた。 |
それらを使って、論文を執筆した(アカデミアに掲載予定)。 |
この論文をもとに、それとわが国で制定が予定されている市場化テスト法の比較検討をする本や雑誌論文を幾つか執筆する予定である。 |
アカデミア掲載予定の論文の要旨は以下である。 |
わが国において、行政サービスの民間開放の手段として、市場化テストの導入が目指されている。その導入に大きな影響を与えているのが、イギリスにおける官民強制競争入札制度(CCT)である。本稿は、CCTの概要と運用実態を明らかにしつつ、そこで展開された議論を検討するものである。CCTの対象は徐々に拡大したが、わが国において既に民間委託が進行していたようなものを対象とした。CCTの結果として、行政の直営組織が落札する比率も必ずしも低くはなかった。しかし、CCTにより行政組織や議会・議員の役割は変化し、行政活動や組織の断片化が進行し、議会の民主的統制の役割も縮小した。さらに、効率性の改善すら明らかではなく、効率性が改善されたと考えるにしても、労働者への影響は大きく、そのことがサービスの質低下を招く可能性も指摘されており、わが国においても、このような状況を認識しておく必要がある。 |