2005年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・特別)研究成果報告書

  
氏名 高見 勲 所属 数理情報学部数理科学科
研究課題 大規模プラントの最適保全方策

研究実績の概要
1. プラント寿命の考え方:プラントの寿命は次の4種に分類される。@物理的寿命(故障による廃棄)、A経済的寿命(保全費用の高騰)、B機能的寿命(陳腐化)、C社会的寿命(社会のニーズにマッチしない)。ここでは@及びAを取り扱う。
2. 保全方策:従来の事後保全、予防保全に加え、保全を効率的に実施する方策として、@状態監視保全、A信頼性中心保全、Bリスクベースド保全が提案されている。
3. 最適保全方策の決定:プラントを構成するシステム、機器、部品の保全とプラントの信頼性、経済性の定量的な関係の解析に基づき、最適な更新周期を求める。
[1] プラントモデル:プラントは、システム、サブシステム、装置からなるハイアラーキな構成である。ここではリプレースの最小単位は装置とする。
[2] 信頼性モデル:部品の故障確率分布はワイブル分布で記述し、装置は部品の直列モデル、プラントは装置の直列モデルで表現する。リプレースは新品となる信頼度が1となり、リプレース以外の応急修理では故障率はかわらないという、最小修理の考え方を導入する。
[3] 更新決定変数:更新すべき時期を決定するため以下の変数を導入する。
各装置の更新変数u(k, l, m, n), k=1, …, K, l=1, …, L, m=1, …, M, n=1, …, Nを定義する
u(k, l, m, n)= 1 :第kプラントの第lサブシステムの第m装置を第n年において更新する
0 :第kプラントの第lサブシステムの第m装置を第n年において更新しない
同様にして、各サブシステム及びプラントに対して更新に関する変数を定義する。
v(k, l, n)= 1 :第kプラントの第lサブシステムを第n年において更新する
0 :第kプラントの第lサブシステムを第n年において更新しない
w(k, n)= 1 :第kプラントを第n年において更新する
0 :第kプラントを第n年において更新しない
[4] 問題の定式化:最適な更新時期を求めるための数式を以下のように与える
(1) 制約条件:@信頼性制約条件:各プラントで必要な信頼性を確保する必要がある。
(2) 評価関数は更新コストと損失コストの和として与えられる。
   更新コスト 
   損出コスト 
   評価関数  JJ1J2を最小にするu, v, wを求める

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@ 論文題目 「大規模プラントの最適更新時期決定方式」 @ 書名  
雑誌名 『アカデミア』数理情報編 出版社  
巻号 第7巻 巻号  
発表年月 2007年3月 発表年月  
ページ 未定 ページ  
著者名 高見 勲 著者名  
備考   備考  
A 論文題目   A 書名  
雑誌名   出版社  
巻号   巻号  
発表年月   発表年月  
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著者名   著者名  
備考   備考  
B 論文題目   B 書名  
雑誌名   出版社  
巻号   巻号  
発表年月   発表年月  
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著者名   著者名  
備考   備考