2006年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書

氏名 加藤 泰史 所属 外国語学部ドイツ学科
研究課題 「カント教育学とナショナリズム/コスモポリタニズムの問題」
研究実績の概要
1:研究計画に従い、カント教育学および政治哲学・政治学などに関する研究文献・資料などの調査・収集を行った。
2:調査収集した文献・資料、特にカントの教育学講義や前批判期の文献に独自の分析を加えた。
3:2の成果を現代政治哲学などの議論と比較しながら、テーマに即したカント教育学の特徴を析出した。それは以下のとおりである。
4:前批判期ではルソーの影響の下で「教育」がいわゆる「政治的なるもの」の役割を担っていたことが明らかになったと同時に、ホッブズの影響がやがて強くなることも確認できた。
5:このとき、やはりルソーの影響の下でコスモポリタニズムに対する共感は析出できたが、それに対してパトリオティズムに関する態度はいまだ不明である。
6:しかし、批判期に移行して転換が生じ、「教育」がそうした役割を担うことに対する批判と同時に、それに代わる論理が「理性の公共的使用」として登場した。それともに、パトリオティズムに関しては肯定的に許容しているが、「他国よりも自国を愛する」ナショナリズムに関しては否定的であることが明らかになった。
7:これらの論点をまとめて「理性批判と公共性の問題」という論文にまとめた(現在、初校の段階である)。
「雑誌」の部 「図書」の部
@ 論文題目 @ 書名 『西洋哲学史再構築試論』(仮題)
雑誌名 出版社 昭和堂
巻号 論文名 「理性批判と公共性の問題」
発表年月 発表年月 2007年6月(予定)
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著者名 著者名 加藤 泰史
備考   備考  
A 論文題目 A 書名
雑誌名 出版社
巻号 論文名
発表年月 発表年月
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著者名 著者名
備考   備考  
B 論文題目 B 書名
雑誌名 出版社
巻号 論文名
発表年月 発表年月
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著者名 著者名
備考   備考