研究経過 |
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為替リスクに対する、国際企業の対応の仕方とこうした企業のパフォーマンスを調べた文献について、まとめた。その中でも、FAS133やIAS39に対する株式市場の反応を検証した論文を中心に、先行研究についてまとめた。 |
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SONYの為替リスク管理方法について、年次報告書を通して調べた。とくに、FAS133の適応方法に興味を持ち、その前後の変化について、調べる方向で研究を進めることにした。 |
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株式市場のマクロ要因の影響を株式市場インデックス用いて除去し、株価パフォーマンスとSONYにおけるFAS133の適応時期を回帰分析で検証した。 |
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データを分析した結果、構造的なブレークポイントが発見されたため、これをAndrewsのS 統計量を用いて、特定した。 |
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ここで行なった回帰分析の構造的変化がデータの頻度に依存するかどうかについて、頑健性を確認した後、その結果が保たれることを確認した。 |
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これらの分析結果を以下の研究結果にまとめた。 |
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研究結果 |
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本研究課題は、”The Currency Exposure of SONY and the FAS 133 Implementation”,Nanzan Management Review Vol.21(March 2007)293-304pp.という形で、研究成果がまとめられた。
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主な成果は、SONYにおける為替リスクのヘッジ方法に対する対応をFAS133の適応年度という形で分析を行ない、
その効果を株式市場での時価価値の変化で測定することを行なった。
S統計量を用いて特定された回帰分析の構造的変化は、FAS133の導入時期とほぼ一致する結果が求められた。 |