2006年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書

氏名 池上 久子 所属 総合政策学部総合政策学科
研究課題 日本一流フィギュアスケート選手の踏切および着氷動作の定性的分析
研究実績の概要
 本研究では、高速ビデオ撮影によって得られた映像から日本人選手9名のトリプルルッツジャンプについて、助走、トウ接地、踏切、ジャンプ最高点、トウ着氷、エッジ着氷、バック滑走の7つの時点のフォームを観察し、ジャンプ動作を踏切前、空中、着氷後の3つの期間に分け、各期の身体の回転に関して検討することを目的とした。
 2006年4月にレインボーアイスアリーナで行われた名古屋フィギュアスケートフェスティバルの参加選手を対象に、ハイスピードビデオカメラ(HSV-500C3、ナックイメージテクノロジー社)を観客席のスタンドに2台設置し、毎秒250フィールドで追い映しによる同期撮影を行った。撮影は、指定練習を含め、競技前の練習、競技中の滑走動作を、1台のカメラは選手の動き全体が把握できるように常に全身が視野に収まるように撮影した。もう一方のカメラはジャンプ時の踏切、着地を詳細に分析するために足元を拡大して撮影した。
 高速ビデオ撮影によって得られた映像から日本人選手9名についてのトリプルルッツジャンプについて検討した。助走、トウ接地、踏切、ジャンプ最高点、トウ着氷、エッジ着氷、バック滑走の7地点の局面を取り出し、ジャンプ動作を踏切前、空中、着氷後に分けてフォームや時間、回転に関して検討した。そして以下のことが明らかとなった。
1. トリプルルッツジャンプは左足バックアウト滑走から右足トウを突くジャンプであるが、右足トウを突いた時点で左足がバックイン滑走になっていた選手が示された。
2. トリプルルッツジャンプの空中での回転数は約2+1/8回転から2+1/2回転で、踏切前と着氷後に残りの回転がなされていた。
3. 踏切前に回転角を多く得るパターンと踏切後に回転角を多く得るパターンの選手が認められた。
4. 着氷後の回転はルールによれば4分の1回転までとされているが、全選手が1/4回転以上であった。
5. 踏切前の回転角は選手間で大きく異なっており、何らかのルールの必要性が示唆された。
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@ 論文題目 「日本一流フィギュアスケート選手の踏切および着氷動作の定性的分析」 @ 書名
雑誌名 『総合保健体育科学』 出版社
巻号 30巻1号 論文名
発表年月 2007年3月 発表年月
ページ pp.21〜28 ページ
著者名 池上 久子、池上 康男、吉岡 伸彦他 著者名
備考   備考  
A 論文題目 A 書名
雑誌名 出版社
巻号 論文名
発表年月 発表年月
ページ ページ
著者名 著者名
備考   備考  
B 論文題目 B 書名
雑誌名 出版社
巻号 論文名
発表年月 発表年月
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著者名 著者名
備考   備考