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2012年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書 |
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氏名 |
小林 純子 |
所属 |
外国語学部フランス学科 |
研究課題 |
フランスにおける高等教育の再編が大学教育に及ぼす影響に関する社会学的研究N |
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研究実績の概要 |
本研究は、1) フランスの大学教育環境をラディカルに変革している『大学の自由と責任に関する法律』(以下LRU)の内容を明らかにし、この法律が2) 大学の意思決定の機関と手続きにどのような変化をもたらし、3) 大学の教育、運営にいかなる影響を及ぼし、4) 大学と他の高等教育機関との関係をどのように変化させ、5) そのことによって「評価」の機能がいかに変化しているかを明らかにすることを目的とした。
本研究では、今後の実地調査を視野に入れ、同テーマに関連する既存の先行研究ならびに文献資料を分析し、日本では十分に知られていないヨーロッパ、とりわけフランスの高等教育政策の情報収集に務めた。1)、5)では、LRUにとってボローニャプロセスをはじめとするヨーロッパレベルの政策がある種の追い風として機能したものの、固有の制度文化との相互作用によって、大学改革は必ずしも政策の意図通りに進行していないことを明らかにした。また就職率や学業成功率などの「指標」が強く求められるようになった背景と、そのことが大学の事務部局にもたらしている影響について考察した。その成果は、「大学における職業専門化と調査・統計管轄部局の機能に関する一考察」(小林純子著、『フランスにおけるキャリア教育を通した社会統合と公教育の再構築に関する総合的研究』科研最終報告書、2013年3月刊行予定、105〜114ページ)におさめた。2)では、フランスの高等教育研究専門家の一人であるサイード・ペヴァンディの論文の翻訳「フランスにおける大学の新しいガバナンスと自律性」(『フランス教育学会紀要』第24号、2013年9月、109〜120ページ)を刊行した。3)については、大学の一部において観察される高等教育の「知識」から「技能」への重点の移行に批判的考察を加えたカトリーヌ・アギュロンの論文「職業専門学士設立における全体性と統一性の欠如」を翻訳し、刊行した(『ヨーロッパ研究センター報』第19号、2013年)。
以上の成果は、今後の発展的研究の基礎を築くうえで重要なステップとなった。今後は4)を中心に、フランスの高等教育の再編が大学教育に及ぼす影響について総括的な分析を行い、国際化する高等教育に関する諸研究、その他関連研究分野に貢献したい。 |
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「雑誌」の部 |
「図書」の部 |
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論文題目 |
翻訳「職業専門学士設立における全体性と統一性の欠如」 |
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書名 |
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雑誌名 |
南山大学ヨーロッパ研究センター報 |
論文名 |
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巻号 |
第19号 |
出版社 |
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発行年月 |
2013年3月 |
出版年月 |
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ページ |
未定 |
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著者名 |
カトリーヌ・アギュロン |
著者名 |
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備考 |
2013年4月頃予定 |
備考 |
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A |
論文題目 |
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A |
書名 |
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雑誌名 |
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論文名 |
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巻号 |
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出版社 |
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発行年月 |
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出版年月 |
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著者名 |
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著者名 |
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備考 |
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備考 |
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B |
論文題目 |
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B |
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出版年月 |
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備考 |
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