2012年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書

氏名 前田 洋枝 所属 総合政策学部総合政策学科
研究課題 旧広島市民球場跡地利用計画をめぐる係争事例の市民参加プロセスに関する質的研究
研究実績の概要
 旧広島市民球場跡地利用計画策定プロセスの調査に関して、2012年度に開催された広島市の旧広島市民球場跡地委員会のうち、7月11日の第4回検討グループ会議、8月10日の第4回委員会、11月6日の第5回検討グループ会議、11月30日の第6回委員会、2013年1月25日の第7回委員会を傍聴し、資料収集を行なった。(授業などの関係で傍聴できなかった委員会・検討グループ会議については後日広島市のウェブページから資料収集を行なった。)委員会資料および傍聴メモ、後日公開された議事要旨を元に、広島市による跡地利用計画策定の議論の経緯について、詳細に分析する予定である。
 また、本研究費の申請後に、ドイツのプラーヌンクスツェレを元に実施が決定した広島市民有志による「旧広島市民球場跡地創造101人委員会」に関連して、旧広島市民球場跡地利用計画をめぐる市民参加として重要な事例であることから「旧広島市民球場跡地利用計画をめぐる市民参加に関する調査」(研究審査委員会承認番号12―F021)を行なった。これは、広島市の選挙人名簿から無作為抽出した20歳〜80歳までの広島市民2000名を対象としてこれまでの跡地利用計画手続きに対する評価と「跡地創造101人委員会」に対する参加により期待されるエンパワーメントやコストの評価や参加意図についてたずねる調査、および「跡地創造101人委員会」の参加者に対する当日の事後調査である。無作為抽出の市民に対する調査は2012年11月に実施した。跡地利用計画作りに関してポイントとなる出来事について市民の認知度は比較的高いこと、市の策定プロセスに対する手続き的公正さの評価(情報提供の十分さ、意見表明機会の十分さ、市が設置した跡地委員会委員の代表性など)については全体的に低く、利害関係者や専門知識をもたない市民も計画作りに参加することが必要と考えていることなどが分かった。結果の一部については跡地創造101人委員会当日に参加者に情報提供を行なった。また、無作為抽出の市民への調査の一部と当日の跡地創造101人委員会参加者への事後調査の結果は跡地創造101人委員会の報告書(2013年3月22日広島市役所に提出)の資料編にも記述した。
 「旧広島市民球場跡地利用計画をめぐる市民参加に関する調査」の報告書は別途作成中であり、また今後学会発表や論文化を行なう。また、101人委員会の開催意義や、改善案について、プラーヌンクスツェレでモデルとされた事例やこれまで国内でプラーヌンクスツェレをもとに開催されてきた市民討議会と比較しながら論じる論文をアカデミアに投稿した。
「雑誌」の部 「図書」の部
@ 論文題目 旧広島市民球場跡地計画策定における市民参加の課題(2) 市民による跡地創造101人委員会の試みの意義と課題 @ 書名  
雑誌名 アカデミア 社会科学編 論文名  
巻号 第5号 出版社  
発行年月 2013年6月予定 出版年月  
ページ 未定 ページ  
著者名 前田洋枝 著者名  
備考 2013年6月頃予定 備考  
A 論文題目   A 書名  
雑誌名   論文名  
巻号   出版社  
発行年月   出版年月  
ページ   ページ  
著者名   著者名  
備考   備考  
B 論文題目   B 書名  
雑誌名   論文名  
巻号   出版社  
発行年月   出版年月  
ページ   ページ  
著者名   著者名  
備考   備考