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2012年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書 |
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氏名 |
坂井 信三 |
所属 |
人文学部人類文化学科 |
研究課題 |
「生活空間のランドスケープに関する日常生活の人類学的研究」 |
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研究実績の概要 |
申請者は文化人類学を、異文化/自文化の対比にとらわれない「人類の」文化の研究として再組織するという問題意識から、過去数年、自分たち自身の日常生活を対象にした人類学的研究をテーマにすえてパッヘ研究奨励金を申請してきた。
2012年度は、具体的な生活が展開する場の構造に注目し、所与の基礎的条件としての地誌的・地理的条件、そこに加えられる人工的・技術的関与、両者の条件の下で変容を刻み込みながら形成されていく生態的環境と社会・文化的環境を、分割せずに統合的に把握するためにランドスケープという概念を利用して研究することにした。ランドスケープは、具体的な生活の展開する場を、人間の生活の地理的な背景であるだけでなく、同時に人間の生活によって生み出された環境としてもとらえるのに有効な概念であると思われるからである。
具体的には南山大学の山里キャンパスをフィールドとして、そのランドスケープが形成されてきた歴史的経過を、本学史料室に保管されている資料や、愛知県図書館、名古屋市市政資料館などに保管されている各種資料から再構成すると同時に、現在のキャンパスにそうした歴史的変遷がどのように刻み込まれているかを、建築物、外構施設のデザイン、造園などに注目しつつ研究した。
研究費は、主として建築、造園、土木、デザインなどに関する研究図書と記録機材の購入に充てた。また、日常生活のデザインを専門とする名古屋芸術大学デザイン学部講師水内智英氏、過ぎ去った記憶に深い関心をもつ写真家山田亘氏を学内にまねき、ともにキャンパスを歩きながら生活空間の観察・記録・考察の手法に関して教授を受けたので、その謝礼金としても支出した。
研究成果として指摘できることは、山里キャンパスのランドスケープ成立の経過を詳細に跡づけることができたこと、それによってランドスケープの形成過程に関して、一般的な研究見通しを得ることができたことである。その成果は、本学史料室が編集する『アルケイア―記録・情報・歴史』第7号(pp.73-130)に「建築家アントニン・レーモンドの見た自然―山里キャンパス建設をとおしてみたランドスケープ形成の民族誌的研究」を発表した。
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「雑誌」の部 |
「図書」の部 |
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論文題目 |
「建築家アントニン・レーモンドの見た自然―山里キャンパス建設をとおしてみたランドスケープ形成の民族誌的研究」 |
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書名 |
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雑誌名 |
『アルケイア―記録・情報・歴史』 |
論文名 |
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巻号 |
第7号 |
出版社 |
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発行年月 |
2013年3月 |
出版年月 |
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ページ |
73−130 |
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著者名 |
坂井信三 |
著者名 |
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備考 |
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備考 |
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A |
論文題目 |
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A |
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