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2013年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書 |
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氏名 |
藤田 知加子 |
所属 |
人文学部心理人間学科 |
研究課題 |
漢字構成部品に含有される意味的情報の活性化が漢字認知に及ぼす影響の検討 |
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研究実績の概要 |
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本研究は,漢字を構成する部品に含まれる意味的情報が,漢字一語の認知に及ぼす影響について検討することを目的とした。具体的には,左右分離漢字を用い,漢字を構成する左部品の意味と当該部品を含む単漢字の意味の一致性を操作し,一致性が語彙判断課題に及ぼす影響を,プライミングパラダイムを用いて検討した。
左部品の意味的情報がLexiconの活性化に影響を及ぼすのであれば,左部品に含有される意味情報とその左部品を含む単漢字自身の意味情報が一致している場合,意味情報が一致している候補語が複数活性化することから,プライミング効果は抑制的に働くことが予測された。一方,不一致な場合,後続のターゲット語とは意味的情報が一致しないため,プライミング効果は認められないと予測された。
手続き:PCのモニター中央に,*と#を重ねて作成された記号を凝視点として500ms呈示した。凝視点が消えるとすぐに同じ場所に,擬似漢字(例:?岡)がプライマーとして50ms呈示された。その後,ターゲット漢字が実験参加者の反応があるまで,画面中央に呈示された。このターゲット漢字は,プライマーと左部品を同じくし,かつ,一致条件においてはプライマーの左部品の意味情報とターゲット漢字の意味情報が一致するもの(例:洗)を呈示し,不一致条件においてはプライマーの左部品の意味情報とターゲット漢字の意味情報が一致しないもの(例:漫)を呈示した。さらに,各ターゲット漢字に対するベースライン条件のプライマー刺激には“XX”を用いた。
結果:意味的一致性(一致/不一致)×実験条件(プライミング条件/ベースライン条件)の2要因分散分析の結果,交互作用が認められ,一致条件でのみベースライン条件よりもプライミング条件のほうが反応時間が遅いことが示された。すなわち,一致条件では,プライミング効果が抑制的に働くこと,一方,不一致条件では,プライミング効果は認められなかった。この実験結果より,左部品の意味的情報がLexiconの活性化に影響を及ぼすという仮説が支持された。
我々の単語認知の過程には,漢字を構成する部品の意味情報を利用した処理過程があることが示された。
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「雑誌」の部 |
「図書」の部 |
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論文題目 |
漢字構成部品の意味的情報の活性化が漢字認知に及ぼす影響 |
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書名 |
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未定(心理学研究あるいは紀要) |
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