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2013年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書 |
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氏名 |
山岸 敬和 |
所属 |
外国語学部英米学科 |
研究課題 |
日米の医療制度改革の政治過程 |
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研究実績の概要 |
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<研究目的> |
本申請研究の目的は、日本とアメリカ合衆国の医療制度改革の政治過程を比較研究することである。より具体的には、政府官僚、医師会、労働組合、ビジネスグループ、その他利益団体が、第二次世界大戦後の医療制度改革についての議論においてどのような政策選好を持ち、どのような戦略を持って影響力を及ぼそうとしたのか、またその結果について研究し分析を行うことであった。
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<研究内容> |
アメリカにおいては2013年に「オバマケア」と呼ばれる患者保護および医療費負担適正化法案が成立した。日本でも現在社会保障制度の大きな見直しが議論されているが、本申請研究では、これまでの医療制度改革をめぐる議論を歴史的に振り返ることによって、医療制度の発展の背景にあるメカニズムを分析し、それが現在の改革の議論にどのような影響を及ぼしているのか、また、この政策が及ぼした政治的・制度的変化について日本との比較を行いつつ研究を行った。本申請研究は、前年度に申請した研究内容を更に進めるものであり、本年度は主に1980年代以降について研究対象とし、著書および論文として成果を発表した。
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<研究の特色> |
政治学の枠組みで医療制度の歴史的発展をオバマケアを含めて分析しようという試みは、まだあまりなく、更に本申請研究は政治学の中でも歴史的制度論という分析的枠組みを用いながら日米の医療制度の発展を論じようとするものであり、このような手法で日米を比較しようとする研究はこれまでにも見られないものである。
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<具体的内容> |
今年度は過去に入手した資料、また本年度収集の資料をもとに、特にアメリカ医師会が採用した戦略の変化に着目して分析を行い、著書3冊、論文一本を刊行した。また、「オバマケアとアメリカ」「オバマケアをめぐる政治的争い」をメインテーマとして講演を釧路公立大学、明治大学、大阪大学にて行っている。
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「雑誌」の部 |
「図書」の部 |
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論文題目 |
War, Veterans, and Americanism: The Political Struggle over VA Health Care after World War II |
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書名 |
アメリカ医療制度の政治史 ―20世紀の経験とオバマケア― |
雑誌名 |
The Japanese Journal of American Studies |
論文名 |
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巻号 |
24 |
出版社 |
名古屋大学出版会 |
発行年月 |
July 2013 |
出版年月 |
2014 |
ページ |
pp. 145-164. |
ページ |
376p |
著者名 |
Takakazu Yamagishi |
著者名 |
山岸敬和 |
備考 |
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備考 |
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A |
論文題目 |
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A |
書名 |
アメリカを知るための18章 ―超大国を読み解く― |
雑誌名 |
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論文名 |
アメリカの政治 ―分権化された政治システムと政策過程― |
巻号 |
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出版社 |
大学教育出版 |
発行年月 |
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出版年月 |
2013 |
ページ |
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ページ |
pp.46-57 208p |
著者名 |
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著者名 |
杉田米行編 |
備考 |
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備考 |
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B |
論文題目 |
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B |
書名 |
American Politics from American and Japanese Perspectives ―英語と日米文化で学ぶアメリカ政治― |
雑誌名 |
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論文名 |
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巻号 |
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出版社 |
大学教育出版 |
発行年月 |
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出版年月 |
2013年 |
ページ |
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ページ |
219p |
著者名 |
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著者名 |
山岸敬和、Michael Callaghan Pisapia |
備考 |
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備考 |
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