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2013年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書 |
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氏名 |
高岡 佑介 |
所属 |
外国語学部ドイツ学科 |
研究課題 |
19世紀中葉から20世紀初頭におけるドイツの統計学者に見る近代国家・社会像の検討 |
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研究実績の概要 |
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19世紀中葉から20世紀初頭のドイツを分析の範囲として、この時期の社会政策の実践に関わり、当時の社会の現状、国家の成り立ちを批判的に分析することで、ありうべき国家像、社会像について考察した統計学者らのテクストを検討ことが、本研究の主要課題であった。
今回の研究において、19世紀から20世紀への転換期に活躍した統計学者として、ゲオルク・フォン・マイヤ(Georg von Mayr,1841-1925)とヴィルヘルム・レキシス(Wilhelm Lexis, 1837-1914)を取り上げた。具体的には、ドイツの社会政策に関する論説「労働者保険と社会統計」(一八八八年)をはじめ、社会保険や国家政策などをめぐるマイヤの著作を検討する一方、労働者問題や社会科学について論じたレキシスの論説を分析した。これら二人の統計学者のテクストを中心に、当時の社会政策や社会科学と緊密な関係にあった同時代の社会学のテクスト(マックス・ヴェーバーやゲオルク・ジンメルの論考)を比較、対照しつつ考察した。このことにより、当時の社会研究、国家研究に関する議論の布置を描き出し、19世紀から20世紀への世紀転換期に提出された国家理論、社会理論がはらんでいた可能性の一端を明らかにしようと試みた。
世紀転換期に出版された社会政策に関する定期刊行物や新聞・雑誌に収録された論説記事、この時期の統計学者、社会学者らによる著作を検討し、また現在に至るまでに蓄積された先行研究のなかから重要と思われるものを整理し、それらと照らし合わせながら、調査研究の結果を論文一編にまとめた。
従来は十分に光をあてられることのなかった諸文献を、19世紀末葉から20世紀初頭のドイツにおける近代国家・社会像の構想という観点から位置づけなおし、わが国においてもすでに馴染みのある社会学の古典テクストを上述の観点から捉え直すことで、これまでの近代ドイツ社会思想史のなかで十分に注目されてこなかった側面を浮き彫りにすることができたのではないかと考えられる。
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「雑誌」の部 |
「図書」の部 |
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論文題目 |
世紀転換期ドイツにおける「社会統計的認識」―ゲオルク・フォン・マイヤとヴィルヘルム・レキシス |
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書名 |
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雑誌名 |
『アカデミア』人文・自然科学編 |
論文名 |
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巻号 |
第7号 |
出版社 |
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発行年月 |
2014年1月 |
出版年月 |
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ページ |
103-118 |
ページ |
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著者名 |
高岡佑介 |
著者名 |
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備考 |
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備考 |
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A |
論文題目 |
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