2013年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書

氏名 南川 和充 所属 経営学部経済学科
研究課題 知覚品質、顧客満足および行動意図に関する共分散構造分析
研究実績の概要
 日本を含む東南アジア地域諸国における消費者を対象として、製品・サービス(冠婚葬祭サービス、観光サービス、旅行目的地)についての知覚価値、知覚品質や顧客期待が顧客満足に及ぼす影響を検討することを目的として、以下のとおり実態調査、実証分析および理論分析を行なった。
・日本の婚礼サービスの利用者(婚礼列席者)に対して実施した質問票調査に基づいて、顧客満足に影響を与える要因について共分散構造分析を行なった。従業員サービスなどの「接客因子」と設備・料理を含めた「物品因子」という2つの潜在因子が存在するという仮説は支持され、列席者にとっての顧客満足は接客因子よりも物品因子のほうからより強く影響を受ける、という結果が示された。
・震災による観光需要への影響に関する分析の目的で、10月15日に発生したボホール島地震を事例に取り上げ、その被災地の現状を把握するため、観光関連施設を中心に視察することによって情報収集・資料収集を行なった。観光施設、案内所、ツアーガイド、ホテルやレストランの従業員、タクシー運転手、地元住民に聴き取りをし、一般観光客を観察したり、現地ツアー商品のチラシや観光地のリーフレット類を収集したりした。また、昨年実施した日本人旅行者の海外旅行動機に関する手段目的連鎖分析の追試のため、セブ島内観光地や空港で待機してそこに訪れる日本人観光客に対して聴き取りをしてデータ収集を行なった。その成果の一部を日本観光学会2013年104回秋季全国大会で報告した。
・旅行会社が企画した旅行商品のツアー旅行者を潜在顧客として紹介を受ける(送客)ことの対価としてその旅行会社へ紹介手数料を支払う観光サービス業者(土産物店等)の誘因に関するモデルを構築し、こうした「Travel Agency Referral」の契約が観光サービス業者間の価格競争に与える効果を理論的に検討した。その成果を学会において口頭報告
(3rd International Conference on Tourism Management and Tourism Related Issues 2013、Citilab、Barcelona、Spain 、2013年10月4日)を行ない、報告論文はProceedingsとして公刊された。
「雑誌」の部 「図書」の部
@ 論文題目 非日常顧客サービス評価
―婚礼サービスに関する事例―
@ 書名  
雑誌名 南山経営研究 論文名  
巻号 第28巻第1号 出版社  
発行年月 2013年6月 出版年月  
ページ 3-14 ページ  
著者名 浅井秀明・南川和充・石垣智徳 著者名  
備考   備考  
A 論文題目 Travel Agency Referrals and Competition with Tour Service Providers A 書名  
雑誌名 Proceedings of 3rd International Conference on Tourism Management and Tourism Related Issues 論文名  
巻号 (ISSN 2295-3485) 出版社  
発行年月 2013年10月3-4日 出版年月  
ページ 5p ページ  
著者名 Kazumitsu Minamikawa and Kenichi Ohkita 著者名  
備考   備考  
B 論文題目 非日常顧客サービス評価
「葬祭サービスに関する事例」
B 書名  
雑誌名 日本葬送文化学会誌『葬送文化』 論文名  
巻号 第15号 出版社  
発行年月 2013年12月 出版年月  
ページ 16-25 ページ  
著者名 浅井秀明・南川和充・石垣智徳 著者名  
備考   備考