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本研究は、ドイツで開発された無作為抽出の市民を参加者として、地域の計画・政策案や課題となっている問題の解決策について専門家や利害関係者から多面的な情報提供を受けつつ討議する「プラーヌンクスツェレ」を手本に日本で近年普及しつつある「市民討議会」を事例として、人的資本や社会関係資本の強化に向けた課題の明確化を目的としていた。具体的な調査対象地域としては、当初、愛知県西春日井郡豊山町を予定していたが、2013年4月末以降の豊山町の町民討議会議の担当課との2013年度町民討議会議(市民討議会の豊山町版)準備についての話し合いの中で討議テーマ変更などがあったため、今年度は豊山町の町民を対象として町民討議会議に関する調査は見送るべきとされた。
そこで、代替の調査対象地域を探した結果、市民討議会の実施を模索していた豊明市の市民生活部市民協働課協働推進係の担当者の協力を得ることとなった。豊明市の男女共同参画第2次とよあけ男女共同参画プラン(2007年度から2014年度)の計画年度がまもなく終了して新しい男女共同参画プラン作成を控えていることから、その骨子作成の参考とするための男女共同参画に関する豊明市民の意識の把握および、市の男女共同参画プランをはじめとする各種計画策定への市民参加(市民討議会も含む)への参加意図とその規定因を検討するための意識調査を実施することとした。
調査は豊明市の住民基本台帳から無作為抽出した20歳以上の市民2,000名(平成26年1月8日現在、抽出作業は豊明市の担当者が実施)を対象として2014年1月中旬に郵送法で実施した。2014年2月上旬を締切として郵送で回答を回収し、2014年2月17日の時点で811部を回収している(回収率40.5%)。学生バイトの協力を得てデータ入力作業を行った。今後は結果の分析を行い、報告書を2014年3〜4月に作成し、その後に論文を作成する予定である。
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