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2013年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書 |
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氏名 |
松本 陽子 |
所属 |
総合政策学部総合政策学科 |
研究課題 |
植民地主義的ダイナミズムに関する社会シミュレーション・ゲーミング |
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研究実績の概要 |
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植民地主義に伴う異文化接触の諸問題のうち、とくに宗主国と植民地の非対象関係に由来する偏見や、差別的上下関係を組み込んだ社会構造について市民的認知が進んでいない場合、関与する市民がその構造を所与のものと認め受け容れてしまい、例えば宗主国側の人間はもともと優れた人種であるなどの誤った認知を得る場合がしばしばあり得る。このうした「構造に強化された」偏見は、ポストコロニアルの社会環境において、関係正常化のための政策的措置を阻害する要員となり、変更は容易ではない。
本研究は、環境問題においてグローバルな視野を導入するのに有効性が確認されてきたシミュレーション・ゲーミングの手法を偏見問題に対する社会教育のツールとして活用し、植民地主義のもたらす社会環境のダイナミズムを理解することが、グローバル化しつつある日本社会の移民政策等の社会政策に関する関心をどのように変化させるかについて、アクションリサーチ的に調査することを最終的課題ととらえ、本年度の研究ではその課題に向けて、日本と朝鮮半島の植民関係を再現した、市民的和解や対話に供するためのシミュレーション・ゲーミングの作成を目的とした。
本研究担当者は今年度、韓国国内で平和問題に取り組むシンポジウムに参加し、朝鮮半島から見たアジア平和問題の概要について資料を得た。同時に、日本国内の朝鮮半島の植民地問題に関する日本平和学会等の関連学会・研究会への参加を行い、会に関わる研究者および留学生からの聞き取りと発行資料の収集を通して、朝鮮半島と日本の植民地時代の社会構造に関する概況を現在に及ぶ偏見への影響という観点からとりまとめた。とりまとめた内容は分析の上、異文化間教育学会紀要『異文化間教育』42号に投稿(2014年8月末〆切)予定で、発行は2014年12月である。
また今回の調査結果を基にしたシミュレーション・ゲーミングの作成は、以前から使用されたSIMSOC〜SIMINSOCの改訂として施行したものの、在日朝鮮人に対する現在の偏見と社会的バッシングの強さを踏まえ、いかなるツールも偏見の強化に使用されかねないという懸念が強い当面期間は、社会教育におけるアクションリサーチに至る前に、クローズドの環境による試行が必要と判断され、継続的課題としていくこととなった。以上
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「雑誌」の部 |
「図書」の部 |
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論文題目 |
ポストコロニアルにおける偏見是正に求められるもの〜日本国内における朝鮮半島問題の分析を通して(仮題) |
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書名 |
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雑誌名 |
異文化間教育 |
論文名 |
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巻号 |
42号 |
出版社 |
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発行年月 |
2014年12月 |
出版年月 |
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ページ |
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著者名 |
松本陽子 |
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備考 |
2014年8月〆切 |
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論文題目 |
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