2013年度 パッヘ研究奨励金T-A-2(特定研究助成・一般)研究成果報告書

氏名 蜂巣 吉成 所属 情報理工学部ソフトウェア工学科
研究課題 Webを用いた統合開発環境による教育支援方法に関する研究
研究実績の概要
 Webベースの統合開発環境(Web Integrated Development Environment,WebIDE)を用いたプログラミングの教育支援方法について研究を行った。今年度の成果を示す.
 
(1) WebIDEによるプログラミングの進捗状況把握
プログラミング演習において学習者の進捗状況を把握するためのプラットフォームとしてWebIDEを試作した.WebIDEとして,アカウント管理機能,ファイル管理機能,ファイル編集機能を実現した.プログラムのコンパイル・実行には外部WebサービスであるIdeone(www.ideone.com)を利用するようにした.Ideoneにより複数のプログラミング言語のコンパイル・実行が容易になった.WebIDEを利用して,学習者にプログラムを作成してもらい,その編集途中のプログラムを模範解答と比較することで,進捗状況を把握する方法を提案した.
 
(2) WebIDEによるテスト支援
プログラミング学習において,テストによって入力に対する出力を確認することはプログラムが仕様を満たしているか確認するために必要不可欠であり,重要である.WebIDEを利用し,学習者が行ったテストが十分であるか評価し,不十分だった場合は十分なテストを設計できるよう支援する方法を提案した.教員が課題毎にテストケースの評価基準を用意し,学習者の作成したテストケースが評価基準をどの程度パスするかを学習者に通知するシステムを試作した.
 
(3) Webを利用したプログラムの誤り訂正問題の出題と採点
プログラム教育では,プログラム作成やコードリーディングだけでなく,デバッギングも重要である.デバッギングのスキル向上に着目し,プログラミング初学者がおかしやすい誤りを整理し,誤り訂正問題を自動生成する方法を提案した.正しいプログラムに対し,誤り・編集箇所パターンを適用して,HTMLによる誤り訂正問題と正誤判定を行うCGIプログラムを生成するツールを試作した.
 
(1)〜(3)について,十数人の学生に試作システムを利用してもらい,一定の評価を得た.
今後はより多くの学習者を対象にし,システムが安定して動作をするか,提案した支援方法が有効であるかを確認する必要がある.
「雑誌」の部 「図書」の部
@ 論文題目 コンパイル方式による高速軽量なXQuery問い合わせプログラム生成系の設計と実現 @ 書名  
雑誌名 コンピュータソフトウェア
(岩波書店)
論文名  
巻号 Vol.30, No.4 出版社  
発行年月 2013年11月月 出版年月  
ページ 67-81 ページ  
著者名 蜂巣吉成、野呂昌満、沢田篤史、張漢明、吉田敦 著者名  
備考   備考  
A 論文題目 プログラミング初学者向けの誤り訂正問題の生成方法の提案 A 書名  
雑誌名 ソフトウェア工学の基礎XX
(近代科学社)
論文名  
巻号   出版社  
発行年月 2013年11月 出版年月  
ページ 35-40 ページ  
著者名 蜂巣吉成、吉田敦 著者名  
備考   備考  
B 論文題目   B 書名  
雑誌名   論文名  
巻号   出版社  
発行年月   出版年月  
ページ   ページ  
著者名   著者名  
備考   備考