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【2024年度国際産官学連携PBL】PBL Bの最終発表を行いました
2024.11.12
11月8日に2024年度国際産官学連携PBL Bの最終授業を行いました。
国際産官学連携PBL科目(PBL COIL)は、キャリア形成に結びつく実践的なCOIL型授業に位置付けられ、愛知県に所在する企業、団体、官公庁からビジネス・行政上の課題を提供してもらい、その課題に対して、海外の学生とオンラインツールを用いて共に理解を深め、解決策等を議論する授業です。
今年度のPBL Bでは、障がい者のソーシャルインクルージョンをプロジェクトのテーマとし、実際に車いすで生活をされている方を社会福祉法人AJU自立の家よりゲスト講師としてお招きしてフィールド調査をしながら大学キャンパスや施設、街のバリアフリーやユニバーサルデザインについて学び議論しました。また、米国ノースジョージア大学の学生とは互いの大学や周辺施設を比較し、日米比較という視点から議論をし、実際に日本とアメリカで障害に対する見方がどのように異なるのかを考えたり、文献を読んで学んだこと、実際に車いすに乗って気付いたこと、今後授業で学んだことをどう生かしていきたいかについて発表を行いました。
AJU自立の家の方々と一緒に中部国際空港へ行き、実際に自分も車いすに乗ってエレベーターやスカイデッキなどの施設を利用し、誰もが使いやすいように工夫されている点に気付いたり、反対に障壁となりうるポイントについて考えました。また、米国学生との日米の大学の施設比較を通して、米国のトイレは多目的トイレではなくてもスペースが広くて車いすも入れたり、車いす用のボタンはないが誰にとっても押しやすい位置にあったり、教室の通路や各建物間の通路が広く車いすでも誰でも通りやすいというポイントに気付き、日米で土地の活用の概念は違うものの、誰にとっても使いやすいものであれば、わざわざ車いす用というように分ける必要はないのではないか、と考えることが出来ました。AJU自立の家の方からも、みんなの意識がもっとインクルーシブになると良いというお言葉をいただきました。
参加した学生からは、授業を受けなかったら知らなかったことをたくさん学ぶことが出来た、今後も学びを続けてそれぞれの人が何を必要としているか知識を蓄えていき、身近な人にも伝えていきたいという声が聞かれました。大学は異文化理解だけではなく障害に関する科目や個人の発達の違いについて学べる科目などを提供し、教育の機会を学生に持たせることで必要な配慮が何かを理解でき、学生同士で配慮し合えるようになるのではないかという提案もありました。また、自分が就職した際にもこのプロジェクトのことを思い出し、世の中にある多くの困難を理解し配慮できる社会人になりたい、人事に配属された時に障害者雇用についても考えていきたいと、今後も学びを続けていくことの大切さを考えることが出来、AJU自立の家の方からも、今後も声を上げて社会を動かしていってほしいと学生に期待するお言葉をいただきました。