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【Interview】"能動的に行動"し見えた世界_竹内 莉凜さん 外国語学部英米学科3年

2024.10.15

留学経験からビジネスアイデアを発想し、今年9月、愛知県が進める学生向け起業家育成プログラム(STAPS*)の最終ピッチ(短時間のプレゼンテーション)大会に挑んだ竹内莉凜さん。もともと「起業」に興味があり、大学が提供するアントレプレナーシップ教育プログラムなどに参加し、「どのような進路選択をとっても、アントレプレナーシップの精神は、社会で活躍するためには必要な力」だと気づいたと話します。人との出会いから学び、学びを行動に変えてきた竹内さんに話を聞きました。

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■留学経験をもとにしたビジネスアイデアとはどんなアイデアですか?

英語を目的ではなく手段で学べるコミュニティサービスの提供です。つまり「英語で専門分野を学ぶサービス」です。英語力を維持、向上させるとともに、仲間とともに学びながら新しい知見を得られるというサービスとなります。アイデアの背景としては、自分自身の留学経験から英語力維持の困難や、英語を学ぶだけでなく英語で他の学問を学びたい!という思いから企画したアイデアです。

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■高校ではニュージーランドに留学、南山大学では、台湾の大学に交換留学、ベトナムの海外ビジネス研修に行かれていますが、留学で得られることとはどんなことだと感じていますか?

大学1年生の時はコロナ禍もあり、あまり色々な活動ができませんでした。授業にも物足りなさを感じていたので、新しい環境で挑戦したい思い、台湾の大学に交換留学、ベトナムの海外ビジネス研修に行きました。MBAや大学院で学ぶ人など、様々なバックグラウンドの人に出会い、海外に行かないと見えない課題、海外から見る課題に気づきやすくなり、視野が広がりました。私のクラスには日本人が私1人だったということもあり、普段ない環境でたくさんの刺激をもらいました。海外で新しい力を身につけながら、海外でも自分の力が通用するという自信も得られました。


■もともと起業に関心があったのですか?

もともと起業に関心はありました。ただ実際に起業に関わる世界に関わったことがなかったため、正直参加を躊躇したこともありました。でも、色々なアイデアを考えることが好きでしたし、ビジネスや経営に関心があったので、まずは1年生の時に南山大学でやっていたアントレプレナーシップ教育プログラムの事業開発講座に参加しました。 事業開発講座では、起業家育成の研修でシンガポールに行っていたという先輩学生に出会い「行動力があって、すごいなぁ」と思いました。そしてその日、名古屋工業大学のビジネスや起業に興味のある学生が集う学生コミュニティ「NaSH」のイベントがあると聞いたので参加してみました。そこでは色々なバックグラウンドを持つ人とつながることができ、STAPSを運営する方にも出会いました。

■南山大学のアントレプレナーシップ教育プログラム「SPARK」に参加されてどうでしたか。

昨年度は、実際に起業した南山大学卒業生の講演会・ワークショップに参加しました。起業した方から話を聞くのは初めてだったのですが、起業のイメージをつかむことができました。講演者は南山大学の卒業生ということで親近感がわきましたし、自分の将来を考えていたタイミングでもあったので、とてもためになりました。第一線で活躍する方々の話を聞いて、自分のやりたいことを考えながら次のステップへと行動をうつすきっかけになったと思います。

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■愛知県が進める学生向け起業家育成プログラム(STAPS)では、どんな学びがありましたか?

プログラムでは、今年の夏、1か月半にわたり、事業開発や仮説検証の講座、メンタリングを受けたり、先輩起業家講演を聞いたりして、最終的に自分のビジネス案を発表するという経験をしました。

今までも色々新しいことに挑戦してきて、周りからも「行動力があるね」と言われていました。でも、このプログラムに参加して、それはすべて「受動的行動力」だったと思いました。受動的行動力とは、何かのイベントに参加するといった「与えられた機会に対しての行動力」のことです。でも、ビジネスや自分のアイデアを形にしようとなると、自分からヒアリングに行くなど、能動的に行動しなくてはいけない。本当の意味で、能動的に行動することとはどういうことなのかがわかりました。そして自分は能動的に行動することが好きだということに気づくこともできました。ビジネスの知識量も増えましたし、自分を支えてくれたり励ましてくれる仲間の大切さも実感しました。この経験を通して、「アントレプレナーシップ精神は全員に必要だ」ということに気づけました。まずやってみないと見えない世界があることもわかりました。

■竹内さんの考えるアントレプレナーシップ精神とはどういうものですか?

「自分で考え0から1を生み出すこと」だと考えます。また、アントレプレナー教育では「答えを教えない」のが主となる教育だと思います。そのため、正解はなく、自分で進めていく中でアプローチや解決法を見つけていく精神であると考えます。

■南山生にメッセージをお願いします。

「起業」とくくると難しく感じるかもしれません。でもたとえ起業はしなくても、社会人になったら新規事業案を作れる力を身につけておく必要があると思います。人の話を聞くことで、アイデアも得られますし、自分の次のステップにもつながります。色々な人のアイデアを聞きたい人、将来を悩んでいる人は、SPARKにぜひ気軽に参加してみてはいかがでしょうか。新しいことに挑戦することは勇気がいりますが、自分が向いているのか、向いていないのかは経験しないとわからないと思います。その道に進むか進まないかは経験後に決めることができるはずです。自分の視野が大きく広がる一歩になると思います。私は南山大学のプログラムなどを通じて色々な知識が得られたことで、学生向けの起業家育成プログラムSTAPSへの参加にもつながりました。一歩を踏み出したことでたくさんの学びを得ました。

 
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*STAPS: STATION Aiが提供する学生起業家育成プログラム。1.5 か月程の期間で起業やスタートアップに関心のある学生向を対象に、事業開発や仮説検証の講座、メンタリング、先輩起業家講演、ピッチコンテストなどを提供し、学生起業家を育てることを目標としている。竹内さんチームは2024年9月14日開催の最終ピッチ大会に出場した15組に選ばれた。

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