デジタルライブラリー キリスト教関係資料
Histoire de l'eglise du Japon, t. 1, 2(クラセ『日本教会史』)
2017年11月1日
書名 |
Histoire de l'eglise du Japon, t. 1, 2 |
書名カナ |
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責任表示 |
par Mr. l'Abbe de T. |
出版地 |
A Paris |
出版者 |
Chez Estienne Michallet |
出版年 |
1689 |
ページ数 |
t. 1: [28], 136, 139-659, [11] p. : ill. |
大きさ |
t. 1: 26cm |
請求番号 |
CAT1||198.2||3||v.1 |
配架場所 |
カトリック文庫室 |
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著者であるジャン・クラセ(CRASSET, Jean, 1618-1692)はフランスのイエズス会司祭。ディエプに生まれ、1638年8月イエズス会に入会。69年以来、パリ修練院の哲学および人文学教授として、また、説教者としても活躍。フランソワ・ソリエに依拠しつつ、ソリエの著した『日本教会史』を、在日宣教師の書翰や報告、また日本布教史、殉教史などに基づいて改めて史実の洗い出しに取り組んだものが本書であり、稀覯の初版本である。
この資料は、1715年に第二版が刊行されたほか、諸国語に訳され、日本殉教教会の名を高らしめ、日本でも1878年太政官により『日本西教史』と題して翻訳、出版された。本書は日本におけるキリスト教史の最初の翻訳であり、しばらくキリシタン史研究の唯一の原典となったが、後に多くの誤謬が指摘され、またほかに多くの原典が紹介されるにおよび今日ではあまり用いられなくなった。とはいえ、従来秘められていた歴史の紹介と解明に役立った功績は大きい。この初版は八葉の銅版挿画ならびに、江戸や肥前の市街遠景や風俗、また磔刑に用いられた十字架などの図像を描いた挿図を含む点でほかの諸版とは際立っており、極めて興味深い資料となっている。
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