デジタルライブラリー キリスト教関係資料
さいはひのおとづれわらべ手びきのとひこたへ
2017年11月1日
書名 |
さいはひのおとづれわらべ手びきのとひこたへ |
書名カナ |
サイワイ ノ オトズレ ワラベ テビキ ノ トイ コタエ |
責任表示 |
[ヘボン][著] ; [奥野昌綱][訳] |
出版地 |
[出版地不明] |
出版者 |
[出版者不明] |
出版年 |
[18--] |
ページ数 |
[25]丁 |
大きさ |
18cm |
請求番号 |
CAT1||191||141 |
配架場所 |
カトリック文庫室 |
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本書は、日本で最初の子ども用要理(教理)問答書だと言われる。作者名、出版年を示す表記は無いが、さまざまな史資料により、ヘボン(HEPBURN, James Curtis, 1815-1911)と奥野昌綱(1823-1910)の手により1873(明治6)年頃に書かれたものとされている。ただし、1872(明治5)年には既に使用されていたことを匂わせる文献の記述もあり、出版年を[1871]としている版も存在する。"ヘボン著(編)、奥野昌綱訳"などとされるが、実際、ヘボンの講話・説教を奥野が文字に起こして版下としたようである。出版地は横浜だと思われるが、出版者名を含めて記載が無いため断定はできない。形態は、和装、25丁、18cm弱の木版摺りである。なお、1889(明治22)年には『初学問答』と書名を変えて改訂版が出されている。
もともと宣教師として来日したヘボンにとっては、施療所や日曜学校、英学塾などで用いる初心者向けの宣教用小冊子が必要となり、日曜学校で使用する子ども用の教材として、145条から成る教理問答書である本書を奥野に指示してつくらせた。本書が出版された頃の1873(明治6)年に、明治政府により切支丹禁制の高札が撤去され、日曜学校やキリスト教主義学校が徐々に増えていく契機となった。
(参照:『カトリコス』No.28, 2013.11)
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