図書館について 活動紹介
推薦図書トーク2024 第7回(5月16日開催)
2024年05月17日
理工学部 電子情報工学科 横山 哲郎先生
『シンギュラリティは近い』
南山大学ライネルス中央図書館では、NANTO ルームにて「推薦図書トーク(全17回シリーズ)」を開催しています。各学科の先生方から学生の皆さん宛に本を推薦していただき、その本の魅力や背景について直接語っていただく企画です。
第7回は、理工学部 電子情報工学科 横山 哲郎 先生に推薦図書レイ・カーツワイル著『シンギュラリティは近い-人類が生命を超越するとき-』をご紹介いただきました。
計算機科学がご専門である横山先生は、科学技術が未来にどのような影響を与え得るかについて深く考えさせる読み物として本書を選んでくださいました。 タイトルにある「シンギュラリティ」は、人工知能(AI)が人間の知能を超え、技術の進化が予測不可能な速度で加速する未来の時点を表す言葉で、著者レイ・カーツワイルが本書で提言したことで広く世に知られました。
本書では
・科学技術は線形的ではなく、指数関数的な速度で拡大する
・過去の技術的発展が指数関数的な成長曲線を描いているとし、コンピュータの処理能力、遺伝子工学、
ナノテクノロジー、ロボティクスなど、様々な分野でのブレークスルーがこのトレンドを加速させる
・未来の計算技術の重要な進歩の一つとして可逆計算を挙げている
・可逆計算とは計算プロセス中の情報消失がなく、エネルギー消費を理論的にゼロに近づけることが可能
とされる方法
・計算機構が根底より変わる可能性が示唆されている
など、2045年には人工知能が人間の脳を超えるとも予言しています。
原著は2005年に出版され、加速度的にAIが発展した現在を予言しているともいえる本書をぜひ皆さんもご一読ください。
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■今回の推薦図書
『シンギュラリティは近い -人類が生命を超越するとき-』 レイ・カーツワイル著 (NHK出版 2016年) |
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次回開催は 5/16(木) 15:00 ~15:30 第8回 理工学部 ソフトウェア工学科 蜂巣 吉成 先生です。
お楽しみに!