図書館について 所蔵資料紹介
【その他の個別貴重資料】『Encyclopædia Britannica,or, A dictionary of arts and sciences, compiled upon a new plan (ブリタニカ百科事典)』(貴重書)
書名等 | Encyclopædia Britannica, or, A dictionary of arts and sciences, compiled upon a new plan : in which the different sciences and arts are digested into distinct treatises or systems, and the various technical terms, &c. are explained as they occur in the order of the alphabet : illustrated with one hundred and sixty copperplates / by a society of gentlemen in Scotland ; in three volumes |
出版事項 | London : Printed for Edward and Charles Dilly ... , 1773 |
ページ数・大きさ | 3 v. : ill. ; 27 cm. (4to in 2s) |
請求番号 | 033W||2||v.1,2,3 |
本書は世界的に有名な英語の百科事典、全3巻の初版本(1771年刊。ただし、所蔵は1773年の増刷版)である。 現代百科事典のはしりと評されている。銅版画家アンドリュー・ベル(BELL, Andrew, 1726-1809)と印刷者コリン・マックファーカー(MacFARQUHAR, Colin, 1745?-93?)が、印刷業者で学者のウィリアム・スメリー(SMELLIE, William, 1740-95)に編纂を依頼し、つくられた。 当初は1768年12月より71年までに、2段組み四つ折本100分冊(各冊6ペンス)を毎週刊行する計画で出版を始め、ベルが彫った160の銅版刷りを含む分冊総数2,689ページが3巻に合本され、1771年に刊行された。
『チェンバーズ百科事典』(1728)に影響されつつも、「アルファベット順に並べて説明するのは愚か」だとして、重要と思われる大項目ごとに体系的に叙述する方法を採用した。 ドイツの『万有百科大事典』(Grosses vollständiges universal Lexikon aller Wissenschaften und Künste)やフランスの『百科全書』(Encyclopédie, ou Dictionnaire raisonné des sciences, des arts et des métiers) に量では及ばないものの、歴史と伝記は含めないなど独自の編集方針と著名な執筆陣などにより注目され、版を重ねた。
第14版以降、資金難により経営権が米国に移り、1981年にCD-ROM版、1994年にオンライン版の提供を開始したが、2012年の第15版をもって書籍版の発行を終了し、電子版のみとなった。 日本でも第15版の翻訳に新原稿を加えて『ブリタニカ国際大百科事典』(初版, 1972-75)として刊行されている。
【参考文献】
- ジャパンナレッジLib(電子リソース)収録『世界大百科事典』『日本大百科全書』など