図書館について 所蔵資料紹介
欧州中世法コレクション (貴重書)
書誌情報 | タイトルリストはこちら |
配置場所 | B1F 貴重書庫 |
請求番号 | 322.3W/22/v.0-1-1~v.0-30、322.3W/22-A |
東ローマ皇帝ユスティニアヌス1世(Justinianus I:在位527年-565年)が編纂を命じ、それまでの1000年以上におよぶ膨大なローマ法典を整理・体系化して成立した『ローマ法大全(Corpus Iuris Civilis)』とその註釈書(glossae)、註解書(commentaria)ならびに事件への適応例・判決理由の報告書、その他『教会法大全(Corpvs ivris canonici)』を含む、ローマ法やヨーロッパ法制史研究上の重要な資料を総合的に集めたコレクション。
本コレクションを構成する全30巻、90点76冊の資料(詳細はタイトルリスト参照)は、すべて16世紀~18世紀に出版された古書であり、その中にポスト・インキュナブラ(post-incunabula)※1 と呼ばれる貴重書を数多く含んでいるのが、第一の特徴である。第二の特徴として、丹念な収集努力により、コレクションを構成するタイトルのかなりの部分は、複数の異なる出版者が出した異版を含んでいることが特筆される。これらの特徴が相まって、本コレクションはヨーロッパ法制史研究のための第一級の資料群としての価値と厚みを一層高いものとしている。ドイツの法律古書専門店KEIP社の旧蔵コレクションだったものを2002年に入手。
※1.最初の活版印刷物であるインキュナブラ(incunabula:初期刊本、揺藍期本)の出版年代(1450年ごろ-1500年)に続く年代(1501年-1540年ごろ)に出版された、インキュナブラに準ずるものとされる初期の活版印刷物。
【参考文献】
- 大橋直美. 貴重書『ローマ法大全』と南山大学デジタルアーカイブ.