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「南山生へのおススメ本」ブックトーク 南山宗教文化研究所 山田 智正 先生

原聖著『ケルトの水脈』(講談社学術文庫)

 今回の「南山生へのおススメ本」ブックトークには、南山宗教文化研究所の山田先生が登壇してくださいました。先生のおススメ本は原 聖著『ケルトの水脈』です。

 山田先生は2023年までフランスに滞在され、研究活動の傍ら日本文化に興味を持つ学生を対象に国際文化交流支援を行っていました。ブルターニュの地域アイデンティティが学生のメンタリティにも影響を与えていることから手にとった一冊ということで、ブルターニュ地方の文化や景色を含め、美しい画像とともにご紹介いただきました。

 本書は、講談社創業100周年記念企画「興亡の世界史」の1冊で、ヨーロッパの起源として注目される「ケルト」の実像を、古代から現代にヨーロッパ史の中で明らかにする資料です。ケルトと言えばアイルランド、フランスと言えばパリに目が偏りがちですが、山田先生の、フランスのブルターニュ地方におけるケルト文化の表象や、民間伝承の検証、地域文化とアイデンティティの関係というアングルからのお話に、心地よい刺激を受けるお時間をいただきました。

本書の内容に関連して、山田先生はフランスのブルターニュ地方について説明してくださいましたが

  • 言語は ブルトン語(Breton/Brezhoneg)とガロ語(Gallo)2種類がある。
    ブルトン語はヨーロッパ本土に残る唯一のケルト語派の言語(ウェールズ語に近く、現在はフランス政府により言語の保護・継承活動が行われている)
    ガロ語はフランス語の派生にあたる地方言語
  • 首都パリや南仏とは違い夏は涼しく冬は暖かく、フランスの西端に位置するため夏は22時くらいまで明るい。
  • 土地がやせていて蕎麦・小麦・リンゴくらいしか十分な収穫を見込めないため、ガレットやシードルが生まれた。
  • 海は豊かで海藻やプランクトンが多く、海の色は緑色で、カキやムール貝、海の塩などが名産品。
  • オコジョがシンボルで、サッカーチームのマスコットにも採用されている。
  • アーサー王伝説に連なる名所旧跡が存在する

など、知らないことも多く、参加者も熱心に聞き入っていました。

 ブルターニュ地方について漠然としたイメージしか持っていなかったので、新しい発見がたくさんありました。また、ご自身で撮影された写真も多数投影してくださったので、ブルターニュ地方に行ってみたくなるような素敵なお話でした。

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