カトリック文庫 音響映像グループメディアセンター資料
音響映像グループメディアセンターは、1974年から2000年まで本学隣接地に存在した、キリスト教教育に係る視聴覚資料の制作・発行機関である。ヒルシュマイヤー神父を中心に、本学の設立母体である神言修道会の複数の神父により提唱され、発足した。名称は、少人数によるグループ学習のためのメディア(当初はテープとスライド)の研究・制作を目的としたことに由来する。メディアにより受講者を刺激し、引き出された疑問や課題について小グループでの話し合いにより解決を図る、という欧米ではごく普通の方法が、キリスト教への理解を深めるうえで有効だと判断されたのであった。
良質な多数の作品が産み出されており、"視聴覚メディアによる宣教"に親近感のあった外国人神父たちが、教会や学校の諸活動における教材としてそれらを積極的に活用したことで、機関の存在と活動内容は次第に広まった。発足からの10年で、聖書研究をはじめ、黙想、人生、文学、美術、世界の文化、教会生活などの内容で、193種もの作品が制作されている。1984年からはビデオ制作を始め、2000年までに制作された作品は254種にも上る。
代表作は、『イエス・キリストの跡をたどって(CAT3||190.8||1-1||v.0-8)』『アンネ・フランクとその世界(CAT3||190.8||1-1||v.0-27)』『日本26聖人の物語(CAT3||190.8||1-1||v.0-29)』『マザー・テレサの遺言(CAT3||190.8||1-1||v.0-31)』など。 カトリック文庫では、こうした視聴覚資料によるキリスト教教育に大きな役割を果たした同センターの作品を多数所蔵し、キリスト教史・布教史の研究に寄与している。
【参考文献】
- 今井麻里子. 視聴覚メディアによるキリスト教宣教:音響映像グループメディアセンター26年の歩み